4月相場も不安定な“トランポリン相場”となりそう

4月相場がスタートして、一週間が経過しようとしています。ここもと、米中間の貿易関税を巡る“泥仕合”が繰り広げられており、足もとの相場環境はさらに不安定感を強めつつあります。

昨今の米中関係を巡る状況について筆者なりに論点整理をしてみると、トランプ大統領にとっては、あくまで11月の米中間選挙を意識した“(プロレス的)パフォーマンス”の一種であるブラフ(威嚇、虚仮威し)に過ぎないかもしれませんが、
仕掛けられた側、特に中国にとっては「売られた喧嘩」に対しては面子(メンツ)を重視するお国柄もあり、応酬せざるを得ない立場ゆえの“泥仕合”と言えそうです。

今後の政治スケジュールを睨んだ上で、当面の相場展開(特に株式相場)を勘案すると、前述の通り11月の米中間選挙までは、トランプ大統領を中心に世界の政治・経済が動く(動かざるを得ない)ことが想定され、どのようなカードが出るか分からないという意味も含めた“トランプ相場”が続く可能性も。

また、トランプ大統領自身の政治手法は、いわゆる“ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック”※であることから、今後もその言動を巡って世界のマーケットが上下に不規則に動く“トランポリン相場”が続くとの認識を持つべきなのかもしれません。(※譲歩的要請法。交渉の際、最初に難度の高い要求を出し、相手に一旦拒否させてから徐々に要求水準を下げていく交渉テクニックのこと。⇔フット・イン・ザ・ドア・テクニック)

そんな中、<着眼大局、着手小局>の観点から、【4月相場】の特徴や、その傾向・パターンについて大局的に見てみたいと思います。
以下、主要5銘柄(日経225、NYダウ、米ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円)の過去10年間(2008/4-2017/4)における【4月】陽線・陰線表についてご覧ください。

上記表より、過去10年間のデータでは、4月の陽線確率はそれぞれ、米ドル/円で.400、日経225・豪ドル/円・NZドル/円で.600のところ、NYダウに至っては1.000の確率で陽線となっていることが確認できます。
そうなると、仮説として『4月=NYダウ高』と捉えて良いのでしょうか。
そこで、月ごとの騰落率を過去20年(1998/1-2017/12)に拡げた上で、NYダウと日経225について確認し、月ごとのアノマリー※について見ていきたいと思います。

以下、NYダウ・日経225の月別平均騰落率表についてご覧ください。(※アノマリー:マーケットにおいて、はっきりとした理論的根拠を持つ訳ではないものの、よく当たるかもしれないとされる経験則や傾向・パターンのこと。)

上記表より、NYダウと日経225には以下のような傾向・パターン・クセがあると仮説を立てることができます。(※いずれも過去20年間のデータに立脚することが前提)

  • ・NYダウは年間を通じて10月の上昇率が高く(+2.50%)、ほぼ同水準で4月の上昇率も高くなる傾向がある。(+2.42%)
  • ・日経225は年間を通じて11月の上昇率が高くなる傾向がある。(+2.33%)
  • ・NYダウ、日経225とも、1月・8月・9月に下げやすい傾向がある。また、NYダウは1月の下落率が特に高く(-1.29%)、日経225は8月の下落率が特に高い傾向がある。(-1.75%)

以上からも、NYダウは4月に高くなりやすいとの仮定にはある程度の整合性がありそうです。
1月以降のNYダウは、米中貿易戦争懸念もあり、やや下向き基調を強めつつありますが、アノマリー的観測では<4月高>の傾向・パターン・クセがあることを念頭に置くべきでしょう。
一方では、先に挙げた米中泥仕合の“トランポリン相場”が続くことも想定に入れつつ、特にリスク管理を中心にシートベルトをしっかりと締めた状態でトレードに臨むことが肝要と言えそうです。

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津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。