今年もこの時期が到来!『8月末買い、12月末売り』について

【著者】

この時期のアノマリー(※)として注目したいのが・・・『8月末買い、12月末売り』

早速ですが、以下、過去10年(2008/8-2017/12)における主要銘柄(日経225、NYダウ、米ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円)の成績表(プラスリターン:「〇」、マイナスリターン:「×」)をご覧ください。(※アノマリー:科学的に実証されている訳ではないものの、相場において比較的よく当たるとされるパターンや経験則のこと。)

上記表にある通り、『8月末買い、12月末売り』(=8月NYクローズ買い、12月NYクローズ売り)では、日経225・豪ドル/円、NZドル/円「8勝2敗」(勝率.800)となっており、NYダウに至っては「9勝1敗」(同.900)という成績になっています。(※プラスリターン:「勝ち」、マイナスリターン:「負け」)

そんな中、豪ドル/円の過去10年間の詳細パフォーマンスについて、以下ご覧ください。

上図の注目ポイントは、豪ドル/円の過去10年間における『8月末買い、12月末売り』の年間平均値(AV)と10年間総獲得値幅(TTL)。前者数値が「+0.25円」、後者数値が「+2.54円」となっており、勝敗(8勝2敗)や勝率(.800)に比べると比較的少ない獲得値であると言えます。

その主要因は、2008年の当該期間における差引高低差が「-30.99円」となっていることに集約できるでしょう。

これは、2008年9月15日のリーマンブラザーズ社のチャプター11(連邦破産法11条)適用に端を発する、いわゆる『リーマン・ショック』が起こったタイミングと重なります。また、2011年にはスイスフラン・ショック』があったタイミング(2011年9月6日)でもあり、近年では「秋相場には魔物が棲む」とも言われていることには十分留意すべきでしょう。

「12月末」を“坂の上に浮かぶ一朶(いちだ)の白い雲”と想定する場合であっても、その途中である「9月」「10月」の“秋相場”には魔物が棲む可能性も当然考慮すべきであるため、『8月末買い、12月末売り』にはストップロスオーダー等の設定は必須条件で臨むべきと考えます。また、蛇足ながら『8月末』とは厳密に8月最終レートを規定している訳ではないため、9月前半までターゲット期間を広げてみるのも一案です

特に、足もとでは米中貿易摩擦に絡む世界的な景気後退懸念や、トルコショックに端を発する新興国の金融メルトダウンの可能性、そして、かの『リーマン・ショック』から今年で10年目であるという「金融危機10年サイクル説」等を念頭に入れつつ、当該季節的アノマリーをお取引のご参考にしていただければ幸いです。

マネースクエア提供動画視聴サイト

M2TV(FXマーケットView)
今年もこの時期が到来!『8月末買い、12月末売り』について
マネースクエア主催セミナーカレンダー(会場・WEB)
※マネースクエアが開催するセミナーには店頭外国為替証拠金取引および取引所株価指数証拠金取引の受託および勧誘を目的とする内容が含まれます。

津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。