「10月相場」の季節的アノマリーについて

次週よりスタートする「10月相場」ですが、マーケット(特に株式市場)の世界では「10月=最も不吉な月」として人口に膾炙(かいしゃ)されています。そのカタリスト(=相場変動要因)となっている、10月に発生した歴史的な事件/出来事について、参考までに以下抜粋をご覧ください。

1929.10.24 世界大恐慌(暗黒の木曜日)
1973.10.6  第四次中東戦争→第一次石油ショック
1987.10.19 ブラックマンデー
1998.10    ロシア財政危機(8月)→LTCMの破綻(9月~)
2008.10.6  アイスランド危機(非常事態宣言)
2008.10.24 リーマンショック C波クラッシュ
2009.10.31 南アランド/円、大暴落事件
2014.10    FRB、QE3終了(29日) 日銀、異次元緩和第2弾(黒田バズーカ2)炸裂(31日)

以上からも分かる通り、10月は歴史に刻まれるような大事件が相対的に多く発生しており、特に「1929.10.24 世界大恐慌」「1987.10.19 ブラックマンデー」、そして「2008.10.24 リーマンショック C波クラッシュ」については、多くの方が歴史の教科書や実体験として既知の事項だと思います。

その一方で、過去20年(1998/1-2017/12)における日米株式市場(日経225、NYダウ)の月別平均騰落率を見てみると、これらおどろおどろしいカタリストとは別の光景が見えてきます。以下、表をご覧ください。

上記表より、過去20年のデータにおいて、「NYダウ=10月が最も上げやすい傾向」があることが確認できます。前述したカタリストと照らし合わせて見ても、1998年のロシア財政危機からのLTCM破綻や2008年のリーマンショック C波クラッシュを経験しつつも「10月高」となっていることが意外と言えるでしょう。

一方で、主要通貨ペアの10月における騰落傾向はどうなのでしょうか。以下、表をご覧ください。

上記表より、主要通貨ペア(米ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円)については、過去20年のデータでは「主要通貨ペア=8月に次いで10月は下がりやすい傾向」があることが分かります。

以上を概括すると、両市場(株式市場、為替市場)ともに、今般の10月において必ず同様の結果となる訳ではないことを踏まえた上で、過去20年のデータを基にしたパターン分析をしてみると、以下のような仮説を立てることが可能です。

「10月」歴史的な事件/出来事が発生しやすい。
・ただし、NYダウは過去20年のデータでは「10月高」となりやすい。
・一方で、主要通貨ペアは同データでは「10月安」となりやすい。
・日米株価および主要通貨ペア(米ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円)は、概して年末にかけて上がりやすくなる「冬相場高」になりやすい。

これら仮説を踏まえた上で、10月トレードのご参考としていただければ幸いです。

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“魔物が棲む”秋相場? 『10月相場』の傾向と足もとのポイントについて
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津田 隆光|マネースクエア 市場調査部 チーフアナリスト

津田 隆光

NTAA認定テクニカルアナリスト(CMTA)。 テクニカル分析をベースとしたレポートを執筆する他、ラジオNIKKEI「ザ・マネー ~西山孝四郎のFXマーケットスクウェア」ではコメンテーターを務める。