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“好金利通貨”のトルコリラ短中期展望

【著者】

今回は、このところ個人投資家に“好金利通貨”として浸透しつつあるトルコリラ/円にフォーカスしてみたいと思います。

トルコリラの中期的注目点

今年に入り、トルコリラは対ドル・対円で弱含みの動きが続いています。その最大の理由はエルドアン政権の強権的行動を嫌気してのものです。目下、国際金融市場は6月7日に予定されている総選挙の動向に注目しています。エルドアン大統領は「絶対的指導者」としての地位を確立するべく、憲法改正を目論んでいます。憲法改正の実現には議席数(550議席)の3分の2以上の獲得で、国民投票なしに議会単独での憲法改正が可能となることから、エルドアン大統領は国民受けする発言を繰り返してきました。時に中央銀行の判断に対しても批判を繰り返し、結果としてトルコリラ売りに繋がっているのです。

個人的には総選挙での議席数も気になるところではありますが、その後の人事、こちらに注目をしています。現在、ババジャン副首相・シムシェキ財務相を中心に経済政策の運営を進めてきているのですが、この二人の存在こそが国際金融市場からの信認を繋ぎとめているのです。仮に総選挙後、この二人が経済チームから外されるようだと、トルコリラ売りが再燃することにもなりかねません。中期的にはこの問題が払しょくされるまでトルコリラは上値の重い展開となりそうです。

トルコリラの短期的注目点

ここに来て、トルコリラ/円は45円近辺に戻してきています。とは言え、週足チャートの標準偏差ボラティリティは売りトレンドが収束したと判断するには微妙なところにあります。今週末のNYクローズで45円を維持できるか否かが短期的なポイントになりそうです。

<資料>トルコリラ/円(週足)と標準偏差ボラティリティ
トルコリラ

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マネースクウェア・ジャパン 市場調査部 チーフアナリスト|津田隆光様ご寄稿記事
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比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!