トルコリラ

【著者】

トルコ共和国の基本情報

人口:7,770万人
名目GDP:10億ドル
消費者物価指数(前年比):8.78%(2016/2)
政策金利:7.50%
(人口とGDPは2014年時点)

通貨安により、貿易収支が縮小され成長が期待されているトルコですが、その反面、ISとの地政学リスクが懸念されています。

人口ピラミッドの優秀さから若年層の労働力が強く、2010、2011年は前年比9%ほどの高い成長率を誇っていました。
ヨーロッパ・中東・アジアへの地理の優位性があり、首都イスタンブールは、歴史的建造物が多い人気の観光地であるとともに、人口1400万人という巨大都市となっています。

トルコリラ円 月足 2005/10~2016/3
高機能チャート   トルコリラ

トルコリラの特徴

トルコリラは『新興国通貨』の位置づけです。トルコリラは主要通貨に比べて取引が少ないために流動性が低く、ちょっとしたニュースでも急騰・暴落します。

特に世界的なリスク回避の動きとなった際には、理不尽に売り込まれてしまう面もあり、2014年のロシアとウクライナを巡り情勢が不安になった際には、緊急利上げを行わなければ価格を維持できないほどの暴落に見舞われてしまいました。

高い消費者物価と流通量の少なさから、政策金利は常に高くなっています。
このことから、スワップポイントが対円で随一のスワップ金利(115円前後)が付与されます。
日本の個人投資家からは、長期保有による『スワップ通貨』と呼ばれ、人気通貨のひとつとなっています。

2016年3月、格付け会社のフィッチはトルコの2016年の経済成長率見通しを、2015年12月時点の3.0%から3.5%へ引き上げました。インド、中国、南アフリカなど多くの新興国の成長率見通しが下方修正されるなか、新興国の中で最大の上方修正となっています。

トルコリラの変動要因

トルコは高い物価高に苦しんでいる面があり、物価高抑制の為に頻繁に政策金利を変更します。
2015年以降は非常に安定していますが、大統領は利下げを必要と考え、高いインフレ率から市場参加者は利上げを見込んでいるという状況が続いています。

変更発表時の変動率はメジャー通貨ペアの比ではない為、ポジションを保有している際にはリスクコントロールが重要となってきます。

もうひとつは、エルドアン大統領(2014/8~)による政治動向です。クルド人やイスラム国に敵対するなどの強行政治は敵対勢力を生み、テロを発生させることとなりました。現在は、沈静化していますが、テロはおさまったわけではなく、予断を許しません。

また、エイドリアン大統領が政策金利を変更できる権限を持てるよう動いていることが、大きなリスクともいわれています。(2016年3月現在)

注目経済指標など

★政策金利発表 → 毎月下旬頃
四半期GDP    → 3・6・9・12月末頃