効果を表す米金融緩和

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FXコラム|2014/06/19

米FOMCイエレン議長は19日、米の経済活動は持ち直してきたと指摘しながらも、低金利を「相当な期間」維持するとしたことで、S&P500は最高値を更新した。

米2014年5月の雇用増で、米の雇用市場はサブプライムショック以降の2年間に失った雇用870万人分をすべて取り戻した。失業率はピークだった2009年10月10.2%から、6.3%にまで低下した。同時に、求人1に対する失業者の人数も5年前の7人弱から、この4月には2.2人にまで低下した。

FOMC
参照:Job Openings and Labor Turnover Survey
http://www.bls.gov/web/jolts/jlt_labstatgraphs.pdf

求職活動を行っている公式失業者に、職には就きたいが労働人口には数えられていない700万人を加えて、就業可能な人員数として見ると、求人1に対する就業可能な人数もピークの10人弱から、この4月には3.6人ほどに低下した。

FOMC-2
参照:The Good News for Job-Seekers in One Chart
http://www.businessweek.com/articles/2014-06-13/the-good-news-for-job-seekers-in-one-chart#r=hpf-s

職には就きたいが労働人口には数えられていない人とは、過去1カ月間に実際の求職活動を行わなかった人たちだ。700万人のうち400万人は過去1年間求職活動を行っていない人々。100万人は現時点では働けない人々。200万人は事情があって働けない人々だ。家庭の事情、学業や訓練中、病気や怪我などだ。子育てや通勤事情も含まれる。

財政の崖などで、政府機能が一時停止するようなこともあった米国では、景気対策は主に米連銀が行ってきた。現状でも、雇用市場の回復を政策目標の大きな柱としている。株価や住宅などの資産価格の上昇はもとより、雇用市場でも金融緩和が果たした役割は大きい。

ここまで来れば、量的緩和終了、そして利上げが視野に入ってくることになる。利上げは後1年はないとの観測だが、利上げとなると、日米金利差拡大、円安トレンドなる。また、債券が持てなくなるので、その資金が株式に流れる可能性が高くなる。

みんなの株式に掲載されている矢口氏のコラムご覧ください
http://money.minkabu.jp/author/auth_yaguchi
最新記事:2014/6/16 「欲と恐怖」
http://money.minkabu.jp/45467
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矢口 新

独自テクニカルで『相場のタイミングを捉える』 矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。