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再びウクライナが・・・。_2014/03/26

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外国為替市場情報|2014/03/26

昨日の米国時間に発表された2月の耐久財受注は全体では前月比2.2%と市場予想の0.8%を大きく上回る結果となったものの、輸送危機を除いた部分では市場予想を若干下回る微増、さらには設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注が市場予想に反し減少と強弱入り乱れる内容となったことから、ドル買いを進める材料とはなりませんでした。
また、その後に発表されたマークイットの米国総合、サービス業のPMIは前回よりも改善を示す結果となりましたが、反応は薄いものとなりました。

昨日の市場が大きく動いたのは米国オバマ大統領がロシアに対する非難、制裁強化を表明し、貿易制限や軍事衝突などの最悪のシナリオへと進む可能性も浮上してきたことから、リスク回避色の強い相場となりました。債券市場は米国債に買いが入り利回り低下、株式市場は下落を強める展開となっています。

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ドル円は先週のFOMC後のサポートとなっていた102.00を割り込んで一時は101.72近辺まで押し込まれる推移となっています。101円台に入ると2月から数回サポートとして機能している101.20が意識されると思われます。割り込んだところにはストップ売りも溜まっていることが予想されることから、下落圧力が更に高まると予想されます。上は昨日の下落後の反発時の上値である102.10、2度上値を抑えている102.50近辺がレジスタンスとして意識されると考えられます。

本日は米国時間に米国第4四半期GDPの確報値の発表が予定されています。市場予想は上方修正となっていることから、上方修正幅が少ないまたは下方修正になるなどのサプライズとなると相場が動く可能性もありますが、「過去のデータ」であることを考えると大きなサプライズとならない限り、反応は限定的になると予想されます。同時に発表される新規失業保険申請件数の方がタイムリーなデータとなるため注目したいところです。

また、オバマ大統領をはじめとする米国要人、さらにはロシア側からの牽制発言がエスカレートし、本格的に貿易制裁や軍事衝突が近づくような事態となると市場全体のリスクオフ地合いが強まり、再度円買いが強まるリスクもあることから、神経質な相場となりそうです。

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不沈空母ユーロは上値の重い推移を続けています。前日の安値を割り込むような動きではないものの1.38を割り込んでの推移となっています。引き続き昨日、3月20日のサポートである1.375を守れるかどうかに注目が集まります。

このところ続くユーロ高牽制のコメントにも注意したいところですが、牽制も多すぎると反応も鈍くなり、さらには実際の行動の際には材料出尽くしとなり効果なし、または行動なしによるカウンターというシナリオも一応頭の片隅に置いておきたいところです。

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ユーロ円はサポートとなっていた140.50近辺を下抜ける動きとなりましたが、低いところでは買いが入り再度140.50を挟んだ攻防を続行けています。

この揉み合いをしっかりと下抜けると139.00近辺も視野に入れた下落圧力となる可能性が高まります。

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保ち合い状態の中、反転基調が強まってきたポンドは1.66の壁に上値を抑えられた状態となっていることから、本日はまずこの1.66を上抜けるかどうかをしっかりと確認したいところです。サポートとして考えられるのはアジア時間早朝の安値である1.657、さらにはNY時間の安値1.6555が意識されると考えられます。

本日は英国2月の小売売上高の発表が予定されています。発表直後は結果次第で大きな変動となることが予想されますので注意が必要です。

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絶好調モードの豪ドルはとうとう0.92を上抜けての推移となっています。昨日、スティーブンス総裁の講演では、筆者も懸念していた「豪ドル高」を牽制するようなコメントは聞かれなかったことから、「豪ドル高を容認しているのでは」との思惑が広がったのか、講演後、豪ドル買いが強まりました。豪ドル高容認への確信を得るためにも来週のRBAの金融政策会議での声明が待ち遠しいところです。

テクニカル的には0.92を上抜けてきたことから0.94近辺までの上昇可能性が高まっていると考えられるところでの推移となっています。

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【本日の注目材料】
本日は欧州時間に英国小売売上、米国時間には米国第4四半期GDP(確報値)、新規失業保険申請件数中古住宅販売保留件数の発表が予定されています。

米国GDPの改定値は上方修正の予想となっていることから、弱かったときのインパクトの方が大きいと予想されますが、過去のデータとなるため、大きなインパクトとならない限り、相場への影響は限定的となると予想されます。

新規失業保険申請件数が弱含むような結果となると市場が知りたがっている直近の米国のデータとなるため、反応は大きいかもしれません。

また、ウクライナ情勢が未だくすぶっていることにも注意が必要です。材料が薄い昨日のような状況では過度に意識されることもあると思われます。
米国では、選挙が近いことやシェール革命を受けたエネルギー販路拡大キャンペーンを実施中ということもあり、無駄にロシアを挑発したがっており、ウクライナリスクを長引かせる要因となりそうです。

【本日の予定】
08:50 対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベ−ス)
09:20 ブラード米セントルイス連銀総裁(投票権なし)講演
12:45 日2年国債入札(2兆7000億円)
13:30 スペンサーRBNZ副総裁講演
16:45 仏3月消費者信頼感指数
18:00 デギンドス・スペイン経済相講演
18:30 英2月小売売上高
21:30 米10-12月期GDP(確報値)
21:30 米10-12月期個人消費(確報値)
21:30 米10-12月期GDPデフレーター(確報値)
21:30 米新規失業保険申請件数
21:30 ピアナルト米クリーブランド連銀総裁(投票権あり)講演
23:00 米2月中古住宅販売保留件数指数
翌0:30 リーカネン・フィンランド中銀総裁発言
翌2:00 米7年債入札(290億ドル)
翌2:00 ツアブリュックSNB理事講演
翌3:00 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト