米長期金利、思わぬ材料で上昇

【著者】

「債券王」の転籍

先週金曜日、米長期金利は2.50%近辺から2.55%近辺まで急上昇しました。

「ウィリアム(ビル)・グロス氏PIMCOを退社しJanus Capitalへ」

このニュースが報じられたことが原因でした。

ビル・グロス氏は「債券王」の異名をとる世界で最も成功した投資家の一人です。彼は共同創業者として資産運用会社PIMCOを1971年に創業、現在運用資産2兆ドルにまで育て上げました。そしてファンドマネージャーとして、世界最大の債券ファンドで2220億ドルの資金の運用を行っていました。

ただ、直近の運用成績は彼の投資人生の中でも芳しいものとは言えず、グロス氏とPIMCO幹部との確執の噂や、盟友だったエラリアン氏の退任などの影響もあって、今年5月以降700億ドル以上もの資金が流失していました。

グロス氏がPIMCOを退職することから、さらに同社からの資金流出がさらに加速し、債券売り圧力が強まる、ともの見方で債券が売られ、米金利が上昇したのです。

報道によれば、実際にグロス氏の退任が発表された後、すでに約1兆円の資金がPIMCOから流出しているとされていて、最終的に数兆円になる、との見方もあります。グロス氏が今後運用を担当するジャナスの債券ファンドは、現在わずか1300万ドルのファンドですが、今後PIMCOからグロス氏の手腕に期待して大量の資金が流入するのではないか、と見られています。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

プライスはすべてを織込む!チャートで世界を見通せ 高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト