原油価格が若干持ち直し、リスク回避の巻き戻し

【著者】

昨日からの流れ

昨日は欧州時間にBOEの金融政策委員会の発表が行われました。結果は金融政策は据え置き、利上げ賛成票も前回から変わらず、議事録では短期的に経済成長が予想を下回る可能性、賃金上昇ペースの鈍化、低インフレの長期化リスクなどが示され、ハト派的な内容となりました。ポンドの動きはそれまで売りが続いた後、直前でも売りが進んだこともあり、発表後は材料出尽くし感もあり、反発に転じる動きとなりました。

米国時間に発表された新規失業保険申請件数は市場予想を若干上回り、輸入物価指数も市場予想を上回る結果となりましたが、反応は薄く、市場は原油価格の反発によるリスク回避の巻き戻しの動きに合わせ、リスクオンでの動きとなり、円やユーロが売られたほか、豪ドルやカナダドルには若干の買い戻しが入る動きとなりました。

主要通貨ペアの推移(2016/1/15)

USDJPY

ドル円はアジア時間に下値を探る動きとなったものの、117.3付近をサポートに底堅い動きに転じ118円台を回復する動きとなりました。ただし、上値の重さも残り、118円台前半では伸び悩む動きとなっており、方向感は引き続き薄い状態となっています。

日足チャートを見ると短期的には底を固めている感はありますが、まだ安心しきれず、再度下値を探る動きとなり、116円台に突入するようであれば今週買いに回った参加者の投げ売りが下落を加速させるというシナリオも考えられるため、下落に転じた際には注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロは引き続き方向感の薄い推移が続いており、保ち合いをどちらかに抜けるまでは様子を見たいところです。市場のポジションは売りに大きく傾いているため、上方向へ抜けた際は短期的に大きく上昇となる可能性もあるため、上昇が強まった際には注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はジワリと上昇し、128円台を回復する動きとなっています。1月8日の高値である129.10付近を上抜けると上昇が加速しそうな形となっているため、接近した際には警戒が必要です。下方向は1月7日のサポートとなった126.8付近で割り込むともう一段の下落余地が生まれると考えられます。本日はこの先週からのレンジである126.8-129.10をどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはBOE理事会が近づくにつれ売りが強まりましたが、1.435付近で下げ渋り、発表後は材料出尽くし感もあり、反発に転じる動きとなりました。ただし、上値の重さも残り、伸び悩む推移となっています。方向感は依然として下向きですが、長らく売りが続いたため、まだ反発余地も残されていると考えられるため、さらなる反発にも少し注意が必要です。
ただし、今週のサポートとなっている1.435付近を割り込む動きとなると再度、下落に勢いがつく可能性も考えられるため、注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは米国時間に底堅い動きとなり、先ほど一瞬0.7台にタッチした後、失速する動きとなっています。0.69手前をサポートに下げ渋る動きとなっていますが、9月にもサポートとなった同水準を割り込む動きとなると下落が勢い付く可能性があるため、注意が必要です。本日は先週から続く0.690.705付近のレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間に予定されている米国12月小売売上に注目が集まります。先日の雇用統計では賃金は伸び悩んだものの、雇用者数は確実に伸びていることなどが下支え材料となり、底堅い結果となることが予想され、冴えない結果となると米国の追加利上げ観測後退につながり、ドルの上値を圧迫するほか、株式市場も軟調な推移となり、リスク回避型の反応となることが想定されます。その後のミシガン大消費者信頼感指数もサンプル数こそ少ないものの、最新の米国の消費者マインドを探る上で重要な経済指標となるため、冴えない結果となるとインパクトが多少あると考えられます。

その他、米国ではNY連銀製造業景況指数、鉱工業生産といった製造業関連の経済指標の発表が予定されています。市場は製造業関連の経済指標がそれなりに弱いということは想定しており、慣れているものの、弱い結果となると米国の利上げ観測を後退させる材料となり、ドルの上値を圧迫する材料となると考えられます。

また、昨日は反発に転じた原油価格の動向や株式市場の動向にも引き続き警戒が必要です。反落となると再びリスク回避型の動きとなる可能性もあり、神経質な相場はまだ続きそうな気配がしています。

本日の予定

EU財務相会合(於;ブリュッセル)

08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
09:30 豪11月住宅ローン貸出 
19:00 ユーロ圏11月貿易収支
22:00 シティー・グループ1012月期決算発表
22:00 ウェルズ・ファーゴ1012月期決算発表
22:30 米12月小売売上高 
22:30 米12月生産者物価指数 
22:30 米1月NY連銀製造業景況指数 
23:00 ダドリーNY連銀総裁(投票権あり)講演
23:15 米12月鉱工業生産 
翌0:00 米1月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
翌0:00 米11月企業在庫
翌1:10 ウイリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(投票権なし)挨拶
翌3:00 カプラン米ダラス連銀総裁(投票権なし)講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト