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地政学リスクで右往左往

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外国為替マーケット情報|2014/08/11

先週末はアジア時間にオバマ大統領からイラク空爆を承認したとの報道からリスク回避相場となり株式市場は下落、米国債に買いが入り、為替相場では円、スイスフランなどの安全資産に買いが入るスタートとなりましたが長続きせず、欧州、米国時間には逆流する動きとなりました。
米国時間にはロシアがウクライナ国境付近での軍事演習を終了したとの報道を受けてリスクオフ地合が後退し株式市場は堅調な推移となり、米国債利回りもジワリと回復する推移となっています。
主要中央銀行の金融政策に関する材料も一段落し、大きな経済イベントも限られていることから地政学リスクへの反応が過敏になりつつあり、神経質な展開が続くことが今後も予想されます。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はアジア時間のイラク報道によるショックで101.50付近まで押し込まれた後は安定推移を続け再び102円台を回復という動きになっています。日足チャートを見ると102円を割り込んだところには下ヒゲが続き、底の堅さを印象づける形にはなっているものの、いざ地政学リスクが高まった際の脆さも意識させるような動きとなっています。
本日は早朝からレジスタンスとなっている102.20を上抜けることができるかどうか、下は102円台を維持できるかどうかにまずは注目したいところです。

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ユーロドルは直近で売りが溜まっていたこともあり反発に転じています。1.34台をなんとか回復したものの8月2日の高値である1.3445付近には届かず失速となっています。このライン、または切りのよい1.345付近を上抜けるとストップ買いもそれなりに出ることが予測され上昇圧力が増すと考えられます。サポート候補には節目の1.34、8月7日にレジスタンスとなっている1.339などが挙げられます。

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ユーロ円はアジア時間に円買いが強まったことから135.73付近まで押し込まれたものの、その後のドル円の反発、堅調なユーロドルにも支えられ137円手前まで大きく反発となりました。本日は137円台を回復できるかどうか、下は金曜日の欧州時間のレジスタンスからサポートに転じた136.60付近を守れるかどうかにまずは注目したいところです。

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ポンドドルは続落となりとうとう1.67台まで値を下げる動きとなっています。直近のサポートとなっていた1.681、節目の1.68も割り込んできたことから5月末のサポートである1.67付近を視野に入れたもう一段の下落余地は残っていると考えられます。まずは直近のサポートである1.6766付近を守れるかどうかに注目したいところです。ただし、短期的に下落が続いていること、投機筋の買いポジションの整理も相当進んでいることを考えるとそろそろ反発の可能性も考えられることから神経質な動きとなることが予想されます。

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豪ドルは0.924付近まで下値を探った後は下げ渋り0.92後半での推移が続いています。日足チャートでは長めな下ヒゲは残しているものの依然として下落基調の強い推移が続いています。上方向では節目と考えられる0.93、0.933を突破できるかどうかに注目したいところです。

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【本日の注目材料】

本日は材料が少ないことから、地政学リスクを意識しながら株式市場、債券市場等の他市場を眺めながらの一日となりそうです。週末反発基調を強めた株式市場がしっかりと踏ん張れるのかどうか、米国債利回りが底堅さを見せるのかどうかに注目したいところです。

【本日の予定】

08:50 日6月第3次産業活動指数
08:50 日7月マネーストックM3
14:00 8月日銀金融経済月報公表
16:15 フィッシャーFRB副議長講演
21:15 加7月住宅着工件数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
デモトレ大会6回戦

佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト