米国経済指標に一喜一憂か

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に発表された米国GDP改定値はほぼ市場予想通りの結果となり、相場へのインパクトは薄かったものの、消費者信頼感指数が予想に反し低水準の結果となったことや、ロシア軍機がトルコ軍に撃墜されたことでリスク回避色が強い動きとなり、円やスイスフランが比較的強い動きとなりました。

また、BOEのカーニー総裁は議会証言で低金利はしばらくの間続き、引き締めは限られたペースで行うとの見通しを示したことでポンドは軟調な推移が続いています。
それに反し底堅さを見せたのは豪ドルでした。注目されたスティーブンス総裁の講演では必要なら利下げの可能性もあるといった豪ドルにとっては弱気なコメントが出ましたが、オーストラリア経済には楽観的な姿勢を見せたことや中東情勢が悪化していることもあり、資源価格が底堅さを見せていることなどが下支え材料となっています。
原油価格の反発により、カナダドルなども堅調な推移となっています。その他、ロシア軍機撃墜事件を受けてトルコリラ売りが強まっています。

主要通貨ペアの推移(2015/11/25)

USDJPY

ドル円は上値の重い推移となり、11月16日の安値に迫る122.30付近まで押し込まれる動きとなりました。122.30付近では買いが強まり、122円台中盤まで押し戻す動きとなっていますが、122円台中盤では上値の重さも目立っています。日足チャートを見ると小さなダブルトップを形成しており、ネックラインとなる11月16日の安値である122.22付近や節目の122.00などを割り込むと下落が加速しそうな状態となっているため、下値を探る動きとなった際は注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは下げ止まるものの上値の重さも残っている状態となっています。時間足チャートなどで見ると動きが縮小して力を溜めているような形となっているため、昨日のレンジとなった1.062-1.067付近をどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。ポジションの偏りが引き続きユーロ売りに傾いていることを考えると、上に抜けた方がストップ売りを絡めた強い上昇となる可能性があるため、注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は上値の重い推移が続き130円台前半まで押し込まれる動きとなっています。日足チャートではこれまでサポートとなってきた7月と9月の安値を結んだトレンドラインを割り込む動きとなっており、節目の130.00を割り込むと下落が加速しそうな状態となっています。本日はまず、昨日のサポートとなった130.20付近を守れるかどうか、レジスタンスとなった130.80付近を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い推移が続き1.51を割り込む推移となり、その後は1.51手前がレジスタンスとなる動きとなっています。日足チャートでは緩やかな下降トレンドが継続しており、これまでサポートとなっている7月と9月の安値を結んだラインの下限の1.49付近までが視野に入ってきます。
本日は昨日のサポートである1.505付近、節目の1.5を守れるかどうかにまずは注目したいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは底堅い推移が続き、11月4日の高値である0.7225付近を突破する動きとなりました。日足チャートで見ると下降トレンドは抜け出しつつあり、次のターゲットは10月下旬のレジスタンスとなった0.73、10月12日のレジスタンスとなった0.738付近が意識されると考えられます。ポジションが売りに傾いていることを考えると0.74付近を上抜けるような動きとなると溜まった売りポジションが絞り出され、さらなる上昇につながる可能性も考えられます。

豪ドル

本日の注目材料

本日は米国時間に新規失業保険申請件数、耐久財受注、個人消費支出、新築住宅販売件数などの経済指標が続き、結果により一喜一憂が続くことが予想されますが、昨日の消費者信頼感指数に続き、冴えない結果が続くようであれば、対ユーロや対円で溜まったドル買いの巻き戻しがさらに強まる可能性も考えられます。
また、昨日はトルコ軍によるロシア軍機撃墜や本日早朝にチュニジアでのテロが報道されるなど、中東情勢が悪化しており、さらにネガティブな報道が出てくると市場のリスク回避色がさらに強まる可能性もあるため、報道には注意が必要です。

本日の予定

08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(10月30日開催分)
10:00 白井日銀審議委員講演
16:45 仏11月消費者信頼感指数 
19:20 デベルRBA総裁補佐講演
21:00 米MBA住宅ローン申請指数
22:30 米新規失業保険申請件数
22:30 米10月耐久財受注 
22:30 米10月個人所得・個人消費支出・コアPCEデフレーター 
23:00 米9月住宅価格指数 
23:45 米11月マークイット総合・サービス業PMI(速報値)
翌0:00 米11月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
翌0:00 米10月新築住宅販売件数 
翌0:30 米週間原油在庫 
翌3:00 米7債入札(290億ドル)
翌6:45 NZ10月貿易収支

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チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト