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米英の消費者物価指数に注目

【著者】

昨日からの流れ

昨日の為替相場では先週上値の重かったドルが買われる動きとなりました。週末のパリでのテロの影響はオセアニア時間に不安定な推移となった後は、欧米株式市場も大崩れに至らず、限定的なものとなりました。米国株式市場は原油価格が底堅さを見せたことでエネルギー関連株を中心に上昇となり、リスクオン地合いを強め、ドル円は123円台を回復し、ユーロドルは1.07をしっかりと割り込むような動きとなっています。

米国時間に発表されたNY連銀製造業景況指数は市場予想を下回る結果となり、引き続き製造業の弱さをイメージ付ける内容となりましたが、ドルへの影響は発表後のみとなりました。

主要通貨ペアの推移(2015/11/17)

USDJPY

ドル円は早朝にフランスのテロ報道を受け強まったリスクオフの流れで122.20付近まで押し込まれる動きとなったものの、その後は堅調な推移となっています。時間足チャートでは雇用統計後から続いた短期的な下降トレンドラインを上抜ける動きとなり、上昇基調が強まってきました。次の上値のターゲットとしては、まず11月10日の高値である123.60付近が意識され、突破できれば125円台へのトライも射程圏内に入ると考えられます。
サポート候補は、先週後半からレジスタンスとなっていた節目の123.00付近や、昨日の安値である122.20付近や節目の122.00などが挙げられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはフランスのテロの影響もあり序盤から上値の重い推移が続きました。リスクオフ→ユーロ買い戻しというシナリオも考えられましたが、市場の反応は震源地となったユーロ売りとなりました。
サポートとなったのは1.0674付近で先週のサポートと同じ水準であるため、本日はこの水準を守れるかどうかにまずは注目したいところです。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円は早朝にしばらくサポートとなっていた131.50付近を割り込み、130円台まで押し込まれる動きとなりましたが、その後は反発に転じ、一時132円台まで反発する動きとなりました。その後は少し押し戻され、131円台後半での動きとなっています。サポートとなっていた131.50を割り込んだのがフランスのテロにより強まったリスク回避の短期的な動きであったことや、昨日のNY時間では再度131.50付近がサポートとして機能していることを考えると、本日以降も再びこの131.50は重要なサポートラインとして意識されるかもしれません。そのため、本日はこのラインをしっかりと守れるかどうかに注目です。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い推移となりました。サポートとなっていた1.52台中盤がレジスタンスに変わるような動きとなり、短期的な押し目となるのか、再下落の序章となるのかをしっかりと見極めたいところです。日足チャートでは大きな流れは緩やかな下降トレンドとなっており、下方向には心理的節目となる1.5が控える状態となっています。

先週中盤から1.518付近と1.524付近を中心とした狭いレンジ内での推移となっているため、どちらに抜け出すかに注目が集まります。ただし、本日欧州時間の消費者物価指数の発表前後は注意が必要です。指標の結果次第では短期的にレンジ突破、すぐに戻るといった動きとなる可能性あるため注意したいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルも強いドルに押され上値の重い推移となりました。0.71を割り込む動きとなっています。昨日サポートとなったのは雇用統計前のレジスタンスとなていた0.708付近で割り込むと下方向への勢いがさらに強まる可能性が高まります。最終防衛ラインは節目の0.7で今週序盤のサポートに近い水準と考えられ割り込むと下値を探る動きが活発化することが想定されます。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間にRBAの議事録、欧州時間には英国の消費者物価指数、ドイツのZEW景況指数、米国時間には米国の消費者物価指数や鉱工業生産の発表、FRB理事のコメント機会などが予定されています。

RBA議事録では追加利下げを連想されるような内容となると、豪ドルの上値圧迫材料となるかもしれません。英国の消費者物価指数では長引く原油価格の低迷、ポンド高の影響で冴えない結果となると英国の利上げ観測が後退、ポンド売りの反応となることが想定されます。米国の消費者物価指数は強い結果となると年内利上げ観測を後押しする材料となりますが、英国同様に原油価格の低迷、米ドル高の影響で伸び悩む可能性も考えられます。PCEデフレーターに比べブレの出易い物価指標となるため、少し警戒が必要です。

本日の予定

09:30 豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録、公表(11月3日開催分)
17:30 ラウテンシュレーガーECB理事講演
18:30 英10月消費者物価指数・小売物価指数・生産者物価指数
19:00 独11月ZEW景気期待指数 
19:00 ユーロ圏11月ZEW景気期待指数
22:30 米10月消費者物価指数 
23:15 ドンブレト独連銀理事講演
23:15 米10月鉱工業生産・設備稼働率
翌0:00 米11月NAHB住宅市場指数 
翌3:15 パウエルFRB理事講演
翌5:30 タルーロFRB理事講演
翌6:00 米9月対米証券投資
翌7:10 デベルRBA総裁補佐講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト