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米国製造業に回復の兆し!?

【著者】

昨晩の概況

昨日は米国時間に発表されたISM製造業景況指数が市場予想を上回る結果となったことからドル買いが進みました。ISM製造業内訳をみても新規受注がしっかりと改善し、また雇用も改善を示し、雇用統計の期待値を押し上げる結果となりました。

ISM前に発表された個人所得、個人消費支出は個人所得の伸びは確認できたものの、個人消費は伸び悩み、コアPCEデフレーターも伸びを欠く状況となりドルの上値を圧迫する内容となりました。最近の市場の反応はドルにネガティブな経済指標に対しての反応は鈍く、ポジティブな結果に強く反応する傾向が強くなっています。

欧州時間に発表されたユーロ圏のPMIの確報値は若干弱めの結果となりましたが、ユーロへの反応は限定的なものにとどまったのに対し、英国の製造業PMIは市場予想予想を下回りポンドは下値を切り下げる動きとなりました。

米10年債利回り

他市場では米国株式市場は堅調な推移、米国債利回りは小幅上昇、原油価格は先週から若干の持ち直し気配が強まっています。

主要通貨ペアの推移

ドル円は欧州時間までは調整売りに押される動きとなりましたが、米国時間に発表されたISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことで反発に転じ、124円台中盤に溜まっていたストップ買いを絡125円に迫るところまで上昇となりました。過熱感は残るものの、125円を見るまでは引けない参加者も多いと考えられ、再度125円トライへ向かう可能性は高いと考えられます。

ただし、過熱感もあるため昨日のNY時間のサポートとなった124.75付近を割り込んだあたりは短期的な調整売りに注意が必要です。

ドル円

ユーロドルは欧州時間は底堅い動きとなったもののISM製造業景況指数の結果を受けて反落する動きとなりました。しかし、1.09を割り込んだところでは底堅く、1.09台へしっかりと押し戻す動きとなっています。本日は昨日のサポートとなった1.089付近と米国時間序盤のレジスタンスとなった1.098のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。1.098を上抜け、節目の1.1を抜けたところにはストップ買いが溜まっている可能性があるため接近した際は警戒が必要です。

ユーロドル

アジア時間は上値の重い推移が続いたユーロ円ですが、欧州時間以降は底堅い動きとなり136円台中盤まで押し戻す動きとなりました。底堅いドル円に対し下げ渋るユーロドルがユーロ円を押し上げるような状態が続いています。本日は昨日のNY時間からのサポートとなっている136.25と昨日のレジスタンスとなった136.60付近のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

ユーロ円

ポンドドルは続落となり1.52を割り込むところまで押し込まれる動きとなりました。その後は1.52台を回復するところまで戻していますが、この水準でしっかりと踏ん張れることができるかどうかに注目したいところです。時間足チャートでは綺麗な下降チャネルを形成しており、まだ上値の重い推移が続く可能性がありますが、1.525付近をしっかりと上抜ける動きとなればチャネルを上抜ける状態となるため、反発地合いが強まるかもしれません。

ポンドドル

豪ドルは米国時間までは横ばい推移を続けていたものの、米国時間に発表されたISM製造業景況指数が市場予想を上回る好結果となったことから下値を切り下げ0.76割れを試しに行く動きとなりました。昨日は0.76割れは未遂に終わりましたが、本日も0.76をしっかりと守れるかどうかに注目したいところです。

本日はアジア時間にRBAの政策金利の発表が予定されており声明文の内容次第では大きな動きとなる可能性もあるため発表前後は注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間にオーストラリア準備銀行の政策金利の発表が予定されています。前回、利下げを行っているため、今回は据え置きされる可能性が高いと考えられ、市場の注目は声明文の内容に集まります。前回の声明文で追加利下げに関する文言が削除されましたが、今回は追加措置に関しての記述はどうなっているのかに注目が集まります。

欧州時間以降はドイツの雇用統計、英国建設業PMI、ユーロ圏生産者物価指数、米製造業受注など細かい経済指標が続きます。市場へのインパクトは限定的であると考えられますが、サプライズとなると短期的に動きが出る可能性も否定できないため、一応の警戒は必要です。

【本日の予定】

10:30 豪13月期経常収支
12:45 日10年国債入札
13:30 豪準備銀行(RBA)政策金利発表
16:55 独5月雇用統計
17:30 ビスコ伊中銀総裁講演
17:30 英4月消費者信用残高
17:30 英5月建設業PMI 
18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数(速報値)
18:00 ユーロ圏4月生産者物価指数
23:00 米4月製造業受注指数
23:00 米6月IBD/TIPP景気楽観度指数

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト