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米国製造業に巻き戻しの兆しが出てくるかに注目

【著者】

昨晩の概況

昨日もユーロが欧州時間に大きく上昇となりドルの弱さが目立つ動きとなりました。米国時間に発表された新規失業保険申請件数が市場予想よりも強い結果となったものの、生産者物価指数は市場予想を下回る結果となり強弱入り乱れる結果となり、ドルを中心に上下に揺さぶられる展開となりました。ユーロを中心とした欧州通貨に対しては比較的ドルの弱さが続いたものの、カナダドルや豪ドルなどの資源国通貨に対しては比較的強い動きとなりました。

他市場では雇用関係の指標の強さが評価されたことや生産者物価指数の落ち込みは利上げ観測を後退させたことなどから株式市場は底堅い推移となりました。
原油価格は供給過多への懸念から上値の重い推移となり、米国債利回りは上昇する場面も見られましたが、終わってみれば前日よりも低い水準でNYクローズを迎えています。

【主要通貨ペアの推移】

ドル円はアジア時間やNY時間序盤に119.00を割り込む動きとなったものの、割り込んだところでは怒涛の買いが入り底堅い横ばい推移となりました。方向感のない動きはしばらく続きそうな状態と考えられ、118.00‐121.00をどちらかに抜けるなど方向感が明確に出てくるまでは不安定な動きが続くことが予想されます。

ドル円

ユーロドルは欧州時間に底堅い推移となり1.14台に乗せる動きとなったもののNY時間には失速となりました。その後ジリジリと上値を伸ばし、現在は1.14台を回復する動きとなっています。
5月7日の高値を突破したため底堅い動きが継続する可能性が高いと考えられますが、1.125から1.15にかけては1月から2月にかけて揉み合ったゾーンであるため、上抜けるためにはそれなりの力が必要と考えられます。

ユーロドル

ユーロ円は欧州時間に強まったユーロ買いの流れに乗り底堅い推移となりました。ドル売りが強い場面でもドル円の下げ幅が少ないため、クロス円は比較的安定推移となりやすい地合いが続いています。5月7日の高値を更新してきたことから引き続き底堅い推移が期待できると考えられますが、最近は欧州時間を中心にユーロドルの動きが荒くなることが多い為、流れの変化が掴みにくい状態に陥ることがあるため注意が必要です。

本日は昨日のアジア時間午後からのサポートとなっている135.30付近を守れるかどうか、昨日の高値である136.40付近を上抜けることができるかどうかで方向感を探っていきたいところです。また136.70付近は2月にレジスタンスとなった水準であり、上抜けるとさらに上昇基調が強まり140円台トライも視野に入ってくるため警戒したい水準です。

ユーロ円

ポンドドルは欧州時間に底堅い推移となり1.58台に乗せる動きとなったもののNY時間に入ると失速し1.58を割り込んだところでの推移となっています。昨年11月末のレジスタンスとなった1.5825の少し手前で大きく失速していることや一週間以上陽線が続いていることなどから、そろそろ調整への警戒が必要かもしれません。

本日は、昨日のアジア時間午後以降のサポートとなっている1.574付近を守れるかどうか、レジスタンスとなった1.5815、更には昨年の11月末のレジスタンスである1.5825を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

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豪ドルは前日の高値を更新し、0.816付近まで上値を伸ばす推移となった後は失速となり、0.81台を割り込むところまで押し込まれる動きとなりました。高値更新後大きく下落と嫌な動きとなっているため、本日も上値の重さが意識されそうな気配がしています。

まずはしっかりと0.81台を回復できるかどうか、昨日必死に守り抜いた0.806付近を守れるかどうかに注目したいところです。0.806を割り込むような動きとなるとストップ売りも多少溜まっていることが想定されるため短期的に下方向への動きが加速する可能性があるため接近した際には警戒が必要です。

豪ドル

【本日の注目材料】

本日は欧州時間にギリシャのGDP、米国時間に米国のNY連銀製造業景況指数、鉱工業生産と冴えない結果が続いている製造業関連の経済指標に加え、ミシガン大消費者信頼感指数の速報値の発表が予定されています。製造業関連の経済指標は期待が薄い状態であるため、良好な結果が飛び出すとサプライズとなりインパクトは大きくなると考えられます。

ミシガン大消費者信頼感指数はサンプル数は少ないものの最新の消費者動向を探る上で注目され、先日の小売売上が冴えなかったこともあり、巻き返しの兆しが見えてくるかに注目が集まります。

【本日の予定】

12:40 黒田日銀総裁講演
18:00 ギリシャ13月期GDP(速報値)
21:30 米5月NY連銀製造業景況指数
21:30 加3月製造業出荷
21:30 加3月国際証券取引高
22:15 米4月鉱工業生産・設備稼働率
23:00 米5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
翌5:00 米3月対米証券投資

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト