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米国利上げに踏み切る

【著者】

昨日からの流れ

昨日のFOMCでとうとう米国の利上げ開始が決定されました。市場の想定通りでしたが、発表直後はドル買いで反応し、その後はメンバーの金利見通しが予想通り、下方シフト、声明文も比較的ハト派的な内容となったことや利益確定の売りに押され、一旦ドルが売られる動きとなったものの、その後は底堅い動きとなり、ドル円は122円台中盤、ユーロドルは1.09を割り込む推移となっています。

その他米国時間に発表された経済指標では住宅着工件数が前回から反発した反面で鉱工業生産が引き続き前月比でマイナスとなり、製造業の冷え込みを意識させられる結果となっています。

USDJPY

ドル円はFOMCに向けて底堅い動きが続いた後、FOMCで乱高下した後、122円台にしっかりと乗せる動きとなり、12月11日のレジスタンスであった122.23付近を上抜ける動きとなりました。11月にサポートとして活躍した同ラインを上抜けてきたことで、下方向への動きは一段落となりました。大きい流れでは日足チャートを見ると保ち合い状態のため、この保ち合いをどちらに抜けていくかで方向感を探っていきたいところです。

ドル円

EURUSD

ユーロドルはFOMCを控え小動きとなった後、FOMC後に大きく上下に振れた後、1.09を割り込み今週の安値を更新する動きとなりました。次に意識されるのはECB理事会後の安値である1.08付近で、破られてしまうと、再度下値を探る動きが活発化する可能性があるため、接近した際には注意したい水準です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロドルはドル中心の動きとなっているため、方向感の薄い推移が続いています。日足チャートを見ると下降トレンドラインの下で伸び悩む推移となっており、このラインを突破できるかどうか、また、直近のサポートとなっている132.44付近を守れるかどうかで方向感を探っていきたいところです。下値を探る動きとなると130割れも視野に入ると考えられます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは上値の重い推移が継続、FOMC後に反発する場面も見られましたが、失速となり、1.5を割り込む動きとなっています。日足チャートでは短期的な上昇トレンドラインを割り込む動きとなり、7月の安値と9月の安値を結んだサポートとなっているラインを目指した動きとなっています。このラインを割り込むようであれば下落圧力が加速する可能性も挙げられます。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルは方向感の薄い推移が継続となり、FOMC後も上下に振れるものの、終わってみればそれほど大きく動きていない状況となりました。日足チャートでは依然として保ち合い状態が続き、直近では0.7160.738付近の狭いレンジ内での推移となっています。まずはこのレンジをどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は各市場での米国利上げに対する反応をまずは確認したいところです。

欧州時間には独IFO景況指数、英国小売売上等、米国時間には米経常収支、フィラデルフィア連銀製造業景況指数等の発表が予定されています。いずれも大きな流れを作るような経済指標ではないものの、フィラデルフィア連銀製造業景況指数が冴えない結果となると昨日の冴えない鉱工業生産の結果と併せて製造業の弱さが意識されやすいと考えられます。とはいえ、先日発表されたNY連銀製造業景況指数は市場が想定するほど弱くなかったことに加え、フィラデルフィア連銀も底堅い結果となると、過去の数字である鉱工業生産よりも先行性のあるこれらの景況感指数の改善が、製造業の持ち直しの兆しとして意識される可能性はあると考えられます。

本日の予定

08:50 日11月貿易収支
08:50 日対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)
18:00 独12月Ifo景況感指数 
18:00 ECB経済報告公表
18:30 英11月小売売上高
19:00 ユーロ圏10月建設支出
20:00 英12月CBI製造業受注指数
22:30 米79月期経常収支
22:30 米12月フィラデルフィア連銀製造業指数
22:30 米新規失業保険申請件数
翌0:00 米11月景気先行指数
翌6:00 仏12月企業景況感

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト