マーケット

米国小売売上に注目(2015/11/13)

【著者】

昨日からの流れ

昨日もドルは軟調な推移となりました。FOMCメンバーのコメント機会が複数予定されていましたが、年内利上げの可能性は残しつつもインフレ率の伸び悩みに慎重な意見も聞かれました。米国株式市場は年内の利上げ可能性を示唆したことや利益確定売りに押される動きとなり、大きく下落する動きとなりました。為替相場でもリスク回避型のドル売り、利益確定のドル売りが進む展開となっています。

主要通貨ペアの推移(2015/11/13)

USDJPY

ドル円は引き続き上値の重い推移が続いています。現在、雇用統計後の上昇の2/3近くを吐き出す動きとなってます。フィボナッチリトレースメントで見ると61.8が122.50付近となっているため、この水準付近で踏ん張れるかどうかに本日は注目したいところです。すんなりと割り込んでしまうような動きとなると、もう一段の下押し圧力が強まる可能性があり、節目の122.00を試しに行く動きが強まるかもしれません。逆に反発が強まる場面では昨日何度も上値を叩かれた123円を少し超えた水準を突破できるかどうかに注目が集まります。この水準を上抜けることができれば、時間足チャートなどでは上昇トレンド中のフラッグ上抜けとなり上昇基調が強まる可能性が考えられます。

ドル円

EURUSD

ユーロドルは底堅い動きとなり、1.08台を回復する動きとなりました。4時間足などで見ると小さな逆ヘッドアンドショルダーのネックラインを上抜けてきたような状況となり、雇用統計後のレンジを少し上抜けたような形となっています。ただし、上昇したところでは売りが多く入り、押し戻される場面も多く見られており、上値の重さも残っている状況と考えられます。

本日は昨日回復した節目の1.08、雇用統計後のレジスタンスとなっている1.078付近を守れるかどうかに注目が集まります。それらをすんなりと下抜けるようであれば、さらに下値を探る可能性が強まると考えらえます。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円はドル中心の動きとなることが多いため、引き続き方向感のない推移を続けています。昨日も131.50付近がサポートとなり、下落を食い止める動きとなっていたため、本日もこの水準をしっかりと守れるかに注目が集まります。レンジの上限は133.20付近が中心と考えられますが、134.00付近をしっかりと上抜けてくるまでは、不安定な状態は続くことが予想されます。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルは引き続き底堅さを見せましたが、少し上値の重さが出始めています。昨日はアジア時間につけた高値である1.525付近をNY時間では抜けることができず、1.52台前半での推移となっており、本日はこの水準を超えることができるかどうかをしっかりと確認したいところです。BOEスーパーサーズデー前の水準からフィボナッチリトレースメントを引くと1.525付近がちょうど61.8に近い水準となるということもあり、そろそろ下方向の動きにも警戒したいところです。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはアジア時間の強い豪雇用統計により大きく上昇後、0.7085付近までは下押すものの、下げしぶり反発し、米国雇用統計発表前の水準に近いところまで上昇する動きとなっています。日足チャートでは大きな下降トレンドの中、保ち合い状態となり、ここで踏ん張れるかどうかで方向感が出てきそうな状態となっています。

本日は昨日のNY時間のサポートとなった0.7085付近を守れるかどうか、レジスタンスとなっていた0.715付近を突破できるかどうかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にユーロ圏のGDPの発表が予定されています。金融緩和効果で底堅さを見せているようであれば追加緩和観測が若干柔らぐ可能性が考えられる反面で冴えない結果となると直近で強まっている追加緩和観測が強まる可能性も考えられます。南欧では政局不安懸念も徐々に意識され始めているため、併せてユーロの上値を圧迫する材料となるかもしれません。

米国時間には米国の小売売上、生産者物価指数等の発表が予定されています。小売売上は先行する自動車販売台数が底堅い推移となっていることやガソリン価格の低下の影響による消費押し上げ効果などで大崩れは想定しにくいですが、現状の利上げ観測を押し上げるには市場予想を上回る好結果が欲しいところです。

生産者物価指数は大きく沈んだ前回の反動に注目が集まっています。前月からのリバウンドが小さいようであれば、インフレ期待が低下し、ドルの上値圧迫材料となると考えられます。
ミシガン大消費者信頼感指数の速報値は最新の消費者マインドを探る経済指標となりますが、小売売上の結果により注目度が変わると考えられ、小売売上が冴えない状態でミシガン大消費者信頼感指数も弱い結果となると来月の不安も広がり、ドル売りを後押しする材料となるのに対し、小売売上がそれなりに良い結果となるとインパクトは薄くなるかもしれません。

本日の予定

08:00 フィッシャーFRB副議長講演
13:30 日9月第3次産業活動指数 
13:30 日9月鉱工業生産(確報値)
15:30 仏79月期GDP(速報値)
16:00 独79月期GDP(速報値)
18:00 伊79月期GDP(速報値)
18:00 国際通貨基金(IMF)欧州経済見通しを公表
19:00 ユーロ圏79月期GDP(速報値)
19:00 ユーロ圏9月貿易収支
19:00 ギリシャ79月期GDP(速報値)
22:00 ウィルキンスBOC副総裁講演
22:30 米10月小売売上高
22:30 米10月生産者物価指数
翌0:00 米11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
翌0:00 米9月企業在庫
翌2:30 メスター米クリーブランド連銀総裁講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト