今月もイベント結果を受けて乱高下?!

先月に続き、月末にイベントが予定されている5月。言わずもがな、26・27日の伊勢志摩サミットと27日NY時間に予定されているイエレン議長による討論会参加での発言。まず先月を簡単に振り返ってみましょう。

情報ベンダー記者による日銀金融政策会合に関するバルーン記事(観測記事)に踊らされ、相場は株高・円安へ。ところが蓋を開けてみると、黒田日銀の「ゼロ回答」で株安・円高へと動いたのでした。

伊勢志摩サミットについては先のG7財務相・中央銀行総裁会議の結果を見ても明らかなように、協調的な財政出動が実施されるわけもなく、いつもの通り、玉虫色の声明文に落ち着きそう。懸念すべきは通貨安競争を牽制する文言がクローズアップされることぐらいでしょうか。

伊勢志摩サミットよりもイエレン発言

イベントを前にこのところの相場を引っ張っているのは米利上げ観測の高まり。これまで年1回程度の利上げと見られていましたが、急速に6or7月にも追加利上げが実施されるのでは?と示唆する発言がFRB要人から相次ぎ、6月の利上げ確率も37.5%(昨日は30%)に跳ね上がっています。
俄然、イエレン議長がどういった発言を行うのか注目が集まることは自然の理と言えるでしょう。

ただ、イエレン議長の口から、「今後の経済指標次第」(実はFRB要人も同様の発言を行っているのですが、伝わってくるニュースでは「利上げ」を意図する文言ばかりがクローズアップされています)の枕詞での発言が伝わったらどうでしょう。ドル/円(USD/JPY)でのドル売りが持ち込まれることになることが予想されます。

慎重派のイエレン議長は事前に市場とのコミュニケーションを十分とって、市場に十分織り込ませた上で、政策変更を実施することが多く、今回もその辺りを意識した発言に持ち込めるのか注目されます。先のG7、ルー財務長官の発言からドル安を望んでいることは明白。この辺りも気になるところです。

実需面からすると、輸出は110円アッパーでの円転、一方、輸入は108円近辺での押し目買いスタンスを継続+安倍首相の財政支出・消費増税の延期が相場のサポート要因になると考えられ、108~110円±50銭のコアレンジでの値動きになるのでは?と考えており、先月末のような値動きは避けられるのではないかと見ています。

今回のポイント

・イエレン発言で利上げ確率が増すのか
・値幅は出るも、レンジは継続か

<資料>
ドル円

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マネースクウェア・ジャパン 市場調査部 チーフアナリスト|津田隆光様ご寄稿記事

比嘉 洋|マネースクエア シニアコンサルタント

比嘉 洋

米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!