FXコラム

メッシの働き方

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FXコラム|2014/07/15

サッカーのワールドカップが終了した。決勝戦はドイツが延長後半に1点を入れ、1-0でアルゼンチンに勝利した。後半と延長戦をテレビ観戦したが、全体にドイツが押し気味だったので、仮にメッシが1点でも返して、PK戦でアルゼンチンの勝ちなどとなったら、ドイツが可哀そうだという展開だった。メッシを含め、アルゼンチンにも何度か得点のチャンスはあったが、ほとんどがゴールの枠を捉えることができなかった。

テレビでの解説者はメッシが守備をしないことが気に入らないようだった。それでいて、結果的にゴールを決めることもできないので、役立たずと言わんばかりの解説だった。

一方で、メキシコ・オリンピックの銅メダリスト、歴代Aマッチの得点王の釜本氏は以前、「日本のフォワードは守備をし過ぎる。私は守備をせず、如何に得点するかだけを考えていた」と述べていた。メッシは釜本氏タイプの点取り屋なのだ。

メッシは決勝戦以外でも、ほとんど走らず、だらだらと歩いているのが評判となっていた。それでも延長後半などに巡ってきた、決定的なチャンスをモノにしてきた。チャンスはいつ来るか分からない。その時に最大の力を発揮するために、誰に何と言われようが、エネルギーを蓄えておくという風情だった。決勝戦でも、延長後半残り1分というところで、面白い位置のフリーキックのチャンスを得た。サッカーにも神様がいるというような展開だった。

メッシが蹴ったボールは大きくゴールバーの上を超えていった。数少ないチャンスに賭けていた勝負師が負けた瞬間だった。

メッシがワールドカップのMVPとなったことに、異論を唱える人たちがいる。確かに他のプレーヤーでもよかったが、私などはメッシが単なるスーパープレーヤーではなく、大変な勝負師であることを知って、より楽しめた。

プロのディーラーやヘッジファンドのマネージャーは結果だけで評価を受ける。見た目の勤勉さは必ずしも結果にはつながらない。勤勉さや忠誠心での評価が高まり、結果がもう1つだと、それが活かされる部署に配置換えされる。プロの運用者でいたいのなら、最大の結果につながるような働き方をしなければならない。個人投資家であっても、日々の生活の中で許される範囲で、最大の結果につながるような動きを心掛けていたいと、私などは思う。

みんなの株式に掲載されている矢口氏のコラムご覧ください
http://money.minkabu.jp/author/auth_yaguchi
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http:/money.minkabu.jp/45617

[GMO]

矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。