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今週の見どころ 仏テロの影響、米国動向他

【著者】

先週の動き

先週は前週の強い雇用統計の反動や米国株式市場が軟調な推移となったことで、前週強かった米ドルが売られる流れとなりました。米国経済指標も輸入物価指数、生産者物価指数が伸び悩む結果となったことに加え、小売売上も冴えない結果となりました。
ユーロはECBの利下げも含めた追加緩和への期待が根強く、上値の重さが残る動きとなったのに対し、前週にスーパーサーズデー、米雇用統計を大きく売られていたポンドは反発する動きとなっています。また、豪ドルは強い豪雇用統計に押し上げられ、底堅い推移となりました。逆に同じ資源国通貨のカナダドルは冴えない原油価格に上値を圧迫され冴えない推移となりました。

フランスでテロ発生

週末にフランスのパリで100人以上が犠牲になるテロが発生し、週序盤からユーロが大きく売られる動きとなっています。単純に考えると震源地であるユーロが売りですが、株式市場が軟調な推移となるようであれば、ヘッジ外しのユーロ買いが強まる可能性も考えられます。市場のポジションはユーロ売りに大きく傾いている状態ということにも注意が必要です。

また、この問題が移民・難民問題を絡め、欧州全体の政治リスクまで発展する可能性も考えられ、ユーロはしばらく不安定な動きとなる可能性が挙げられます。

米国FOMC議事録、その他経済指標
今週の米国発の材料としてはFOMC議事録に加え、消費者物価指数、製造業関連、住宅関連の経済指標の発表が続きます。FOMC議事録は議長の記者会見なしの分のため、内容次第では市場にインパクトを与える可能性が考えられます。消費者物価指数も年内利上げの可能性を探る上では重要と考えられ、強い結果となるとドルの下支え材料となると考えられます。
ただし、仏テロをきっかけとした市場全体のリスク回避色が強まるような展開となると、米国の利上げを材料とした動きは限定的になることが想定されます。

日銀金融政策決定会合他

本邦では日銀の金融政策決定会合が予定されています。前回、展望レポートが出たばかり、最近の黒田総裁のコメントなどからは追加緩和の気配はなく、無風通過が予想されますが、一応の警戒が必要です。

英国では消費者物価指数、小売売上の発表が予定されています。消費者物価指数は原油価格の低迷、ポンド高の影響などで冴えない結果となると英国の利上げ観測が後退し、ポンドの上値を圧迫することが想定されます。小売売上もラグビーワールドカップ後の反落に少し警戒が必要ですが、消費の底堅さを見せることができれば、ポンドの下支え材料となると考えられます。

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト