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FOMCで均衡崩れるか

【著者】

昨日はユーロが上下に大きく振れる動きとなりました。欧州時間に株式関連のヘッジ外しのユーロ買いが入ったらしくかく対主要通貨でユーロのストップ買いを絡めユーロが急騰した後はギリシャ懸念などを背景に今度は売りが強まり、反落する動きとなりました。

米国時間に発表された住宅着工件数は市場予想を下回る結果となったものの、住宅建設許可件数は市場予想を上回り強弱が入り乱れる結果となり、相場へのインパクトは限定的なものにとどまっています。他市場では米国株式市場は底堅い動きとなったものの米国債利回りはギリシャ懸念もあってか低下する動きとなりました。

全体を通してはFOMCを本日に控えていることもあり、方向感の薄い推移をする通貨が多い状態となっています。

主要通貨ペアの推移

ドル円は引き続き狭いレンジ内の推移にとどまっています。アジア時間に黒田総裁のコメントで上昇する場面も見られましたが、長続きせず、ジリジリと元に戻る動きとなりました。

本日は深夜にFOMCの発表、イエレン議長の記者会見が控えているため、それまでは鈍い動きが続くことが予想され、FOMC後の結果を受けてどちらかに振れると考えられます。数日間、力を溜め込んでいるため、抜け出すと抜け出した方へ大きく動く可能性もあるためポジション調整等のリスク管理はしっかりと行うことをお勧めします。

ドル円

ユーロドルも不安定な推移を続けています。欧州時間序盤に株式関連のヘッジ外しの買いが出たらしくストップを引っ掛け急騰するもその後は反落する動きとなり、結局終わってみれば若干の下落となり、日足チャートでも保ち合い状態が続く推移となっています。

本日のFOMCを控え、また明日のユーロ圏財務相会合を控えた報道が飛び交っていることもあり、神経質な動きはしばらく続きそうな気配がしています。まずは本日のFOMCの結果でどちらかに大きく振れる可能性もあるため注目したいところです。

ユーロドル

ユーロ円もユーロドルの上下動に併せ上下に振れる推移となっています。欧州時間に140円台にタッチするもその後は反落し、138円台序盤まで押し戻され、その後は138円台中盤で落ち着く動きとなりました。日足チャートでは下ヒゲを残し上昇気配が強まっていたものの押し戻され、方向感を見失う動きとなっており、サポートとなっている138.00を割り込むと大崩れの可能性も浮上してきています。

今週は本日以降、FOMC、ユーロ圏財務相会合を中心としたギリシャ債務交渉など不確定要素が多く、不安定な状況がまだ続くことが予想され、結果次第でどちらかに振れるという状態になると考えられます。

ユーロ円

ポンドドルは英国の物価指数が冴えない結果となったことや、ユーロ売りに併せて欧州時間序盤に売り込まれる動きとなったものの、その後は堅調な動きとなり、終わってみれば前日の高値更新と上昇モードが強まっている状況となっています。5月21日の高値である1.57を突破するともうひと伸びする余地が生まれ1.58トライ、さらには1.6を目指した上昇への期待が高まります。

ただし、本日はBOE議事録、英国雇用統計、FOMCとイベント続きとなるため結果次第では上昇基調が崩れる可能性も秘めていることには注意が必要です。

ポンドドル

豪ドルは方向感の薄い推移が続いています。0.77台後半では上値の重い状態であるものの0.77台前半では底堅い状態が続いています。
本日はFOMCを控えているため鈍い動きを続けた後、FOMCの結果で大きく動くという展開が予想されますが、サポートとなっている0.76、6月3日のレジスタンスとなっている0.782のどちらに抜けるかで方向感を探っていきたいところです。

豪ドル

本日の注目材料

本日は欧州時間にBOEのMPC議事録、英国雇用統計、ユーロ圏消費者物価指数の速報値の発表が予定されているほか、米国時間には今週のメインイベントともいえるFOMCの結果発表が予定されています。MPC議事録では前回、ギリギリの判断で利上げ賛成を見送った2名の委員が利上げ賛成に回っているかどうかに注目が集まり、利上げ賛成票が出てくるとサプライズとなりポンド急騰というシナリオも考えられます。また、英国雇用統計での賃金の上昇率にも注目が集まります。

FOMCではメンバーの金利見通しで2015年中に2回の利上げを想定している委員の数に注目が集まります。2回の利上げを想定しているメンバーが多いようであれば9月利上げへの期待が高まるのに対し、1回のみの利上げを想定している委員が多いようであれば、9月より後の利上げ開始の可能性も大きく浮上し、ドル売りの材料となると考えらえます。

また、声明文の景気判断の文言やイエレン議長の会見での株式市場の高値警戒、ドル高懸念などのコメントの有無などにも注目が集まります。

本日の予定

07:45 NZ13月期経常収支(対GDP比)  
08:50 日5月貿易収支
17:00 ドムブロフスキス欧州副委員長講演
17:30 英5月雇用統計
17:30 イングランド銀行金融政策委員会(MPC)議事録公表
18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数(HICP)(確報値)
18:00 ユーロ圏4月建設支出
18:00 ダイセルブルーム・ユーログループ議長コメント機会
20:00 米MBA住宅ローン申請指数
21:30 加4月卸売売上高
22:15 ドムブロフスキス欧州副委員長講演
23:30 米週間原油在庫
翌3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利、経済見通し発表
翌3:30 イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見
翌3:30 ラガルドIMF専務理事講演

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト