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米雇用統計は悪い結果だったのか?

【著者】

ポジション調整の動きか?

金曜日に発表された米・10月雇用統計の結果を受けて、米長期金利が低下、ドル売りが優勢となっています。

発表された結果は本当に弱いものだったのか検証してみましょう。

まず10月非農業部門雇用者数ですが、21.4万人増で予想比2.4万マイナスでした。しかし前月、前々月は合計で3.1万人上方修正されていました。

失業率は5.8%で予想の5.9%よりも0.1%改善しています。

最近注目されている平均時間給は+0.1%と予想の+0.2%よりやや弱い結果でした。

しかしながら、もう一方の注目されている労働参加率は62.8%と前月の62.7%から改善していました。

こうして見ると、平均時間給の伸びは確かに予想を下回っていますが、雇用者数はここ3ケ月の合計で考えれば予想をやや上回っていますし、労働参加率が改善する中での失業率の低下ということで、全体として見ると悪くない結果でした。

ではなぜ米長期金利が低下したのでしょうか。考えられる理由は、ポジション調整の動きが強まった、ということです。米長期金利は先月15日に1.86%台を付けたあとほぼ一本調子で約1ヵ月ぶりの2.40%近くまで上昇した後だったこと、米市場は明日がベテランズ・デーで休場のため、実質4連休前だったことから、それまで積み上げてきた債券売りのポジションと、ドル買いのポジションの調整が入った、ということだと思います。

そう考えれば、水曜日以降他の要因がなければ再びドル買いの動きが強まると予想できます。

<本記事ご協力>

チーフストラテジスト 高野やすのり様
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高野やすのり|FXプライムbyGMO

高野 やすのり

慶應義塾大学商学部卒 チェース・マンハッタン、スイス・ユニオン、ファースト・シカゴなどでインターバンクディーラー業務に従事。 株式会社FXプライムbyGMO チーフストラテジストとして、長年培ってきた経験を生かし、インターネット上のコンテンツや、ラジオ、セミナーを通じて正しいFXの知識や、FXの魅力を広める為の活動を行う。 NPO法人日本テクニカルアナリスト協会 認定テクニカルアナリスト