Q&A:両サイド(売り買い両方)のボラティリティを取りに行きたい

【著者】

1000通貨でトレーニングしていた時のやり方(5分足、片サイドに絞って仕掛ける)をベースに今はトレードしていますが、このやり方ですと1日平均30-40pipsを越えづらく、40-50pips以上はなかなか取れないとも感じています。夜のトレードをしない分、限られた時間の中で収益力を高める為には、今のやり方をさらに改善して売り買い両サイドを取れるようになった方がいいのでは?と感じています。

今のやり方だけを続けていくと、自分のトレードの癖が固まってしまって、両サイドの仕掛けができるように修正するのに膨大なエネルギーが必要になるかと思いますので、それであれば癖ができていない今のうちに色々な方法を試しておく必要も感じています。

ただ、ずっと新しい方法を探し続けて通貨数を上げないと収益につながらないので、「収益を上げていくこと」(今の30-40pipsのやり方で通貨数を2~5万と徐々に上げていく)と「より良いトレード方法を研究する」(1000通貨で様々な方法を実験する)という2つのやり方を別勘定か時間帯を分けるかして、同時にやっていけばトレードの癖が固まることなく、実際の収益も1日あたりの獲得pipsも両方向上させていけるのでは?と考えていますが、いかがでしょうか?

どうしても両サイド(売り買い両方)のボラティリティを取りに行きたい、という思いにかられ仕掛けてみるものの、ロスカットの回数が増えて思ったより利益が増えないどころか、逆に損失が増えてしまいます。仕掛けは素早く、決済は引き延ばすということを意識しているため、そのままドテンすると「遅仕掛け」となってしまい、仕掛けと決済の基準が混乱してしまったり、ロスカット幅が大きくなってしまっているなどが、原因と感じています。そのため、収益性よりも安定性を重視して、現在片サイド(買いのみ、売りのみ)だけでの仕掛けを行なっています。

ただ、片サイドの安定性を保ちながら、より収益性を高めるために、次のような方法も試し始めているのですがいかがでしょうか?

「9-11時、13-15時、16-18時をそれぞれ1つのセッションとして、セッション前に毎回優位な方向を1時間足などで判断して、一度決めたらそのセッションは同じ方向でのみ仕掛け続ける」

1日中同じ方向で仕掛け続けた方がシンプルで非常に安定すると感じる一方、ロンドンオープンの時間から、上位足の方向が反転することもよくあったため、セッションごとに決めておけば、より的確に方向を捉えられ、片サイドでも収益性を高めることができるのでは?と考えたことが理由です。(試し始めて日が浅いので、プラスになるか、マイナスになるかまだ判断しかねている状況です)

矢口先生は一度方向性を決めたら、その日は1日同じ方向でのみ仕掛け続けるとのことですが、1日方向を固定するようになった経緯や理由を是非教えていただけましたら幸いです。

片サイドトレードの利点。

仕掛けは早く、手仕舞いはできる限り引き延ばして、というのが、損小利大につなげる秘訣です。しかし、それでドテンすれば、確かに入るのが遅くなりますね。

そもそも、ドテン売買とは、波動をすべて取ろうとするものですから、損小利大という発想がありません。必要なのは、こだわりのなさ、フットワークの軽さだと思います。

私が片サイドトレードしかしないのは、損小利大を狙っている、こだわりの強さ、フットワークの重さから、ドテン売買はうまく機能しないからです。

とはいえ、「矢口先生は一度方向性を決めたら、その日は1日同じ方向でのみ仕掛け続けるとのことですが、1日方向を固定するようになった経緯や理由を是非教えていただけましたら幸いです」とのような、ご質問を頂けるおかげで、自分でも何故なのかを、突き詰めて考えました。

その日の方向性は、週足、日足、時間足とチェックした上で、大きな流れに沿って決めます。例えば、週足では上げているが、日足では上値が重くなり、時間足では下落トレンドに見える場合、その日の方向性は「売り」です。

5分足のトレードでは、山越え確認で仕掛け売り、谷越え確認で手仕舞い買いを続けます。その方が機能してきたので、自分の癖だと思っていました。

ここで忘れてはならないのが、全ての人々が自分と同じ足を見て、同じような時間枠でトレードを考えているのではないことです。

上記のような展開の時、日足や時間足だけを見ている人は、何をすると思いますか? 日足では上値が重い。時間足では下落トレンドです。彼らが考えていることは、戻りを売るか、下げ止まりで戻らなければ売るか、下抜けを売るかです。

5分足の山越えは、日足、時間足の「戻り」に当たります。谷越え確認で買ったのに損切りで終わるのは「下げ止まりで戻らなければ売る」人がいたからです。その時の損切りは「下抜けを売る」人がいるために、大きな下げとなります。この展開では、山越え確認での売りは機能するが、谷越え確認での買いは、しばしば損切りで終わります。片サイドトレードの方がいいのです。

ドテン売買は、その意味では「自分の足しか見ていない」単眼的な視野での売買でしかありません。皆様のおかげで、私自身が自分のトレードに納得が行きました。ありがとうございます。

「9-11時、13-15時、16-18時をそれぞれ1つのセッションとして、セッション前に毎回優位な方向を1時間足などで判断して、一度決めたらそのセッションは同じ方向でのみ仕掛け続ける」は、機能するはずです。

相場は右端の値動きへの対処です。朝に下落トレンドが見えていても、昼や、夕方、夜にも同じ方向だとは限りません。トレードの前は常に、週足、日足、時間足とチェックした上で方向を決め、分足でトレードするのが良いと思います。

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矢口 新

矢口 新

大学卒業後、国内外の大手証券会社にて為替、債券のディーラー、機関投資家セールスを勤めた後、株式会社ディーラーズ・ウェブを創業(2002年5月~2013年5月)。2013年4月まで同社代表取締役社長。