【新興国通貨】ヴァーレショックも、ブラジルレアルは一月の上昇基調が一変

 今月に入ってブラジルレアル売りの動きが強まっている。
先月初めに就任したボルソナロ大統領への期待感もあって、先月はレアル買いの動きが強まり、1月のドルレアルは3.90手前から3.63台までドル売りレアル買いが進行。
率にして6.7%ものレアル高を記録した。

 しかし、先月末に起きたブラジルの鉱山大手ヴァーレのダム決壊事故を受けて流れが一変。
ブラジル当局が同社に対して主要鉱山の一つであるブルクツ鉱山での生産に必要なダムの運営免許を取り消すなどの対応を取ったことで、懸念が広がった。

 ドルレアルは3.77台までと、下げ分の半分以上を戻す格好に。

 鉄鉱石生産はブラジルの輸出シェアで大豆に次ぐ二位、2017年のデータでは全体の9.2%に上る同国を代表する輸出品。
ヴァーレは英・豪企業のBHPビリトン、リオティントと並んで世界トップ3の鉄鉱石生産会社であり、
ブラジルを代表する企業の一つだけに、影響が懸念されている。

 また、今月に入って新興国通貨売りドル買いの動きが広がっていることも、レアル売りに寄与。
米国の力強い雇用情勢を受けてドルへの資金集中の流れが強まりつつある。

 今後は、新興国通貨全体及びヴァーレの状況などを見極めながらの展開に。
年初の水準からはまだレアル高となっていること、ボルソナロ政権に対する市場の期待が強いことなどから、状況によっては再びのレアル高も。

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中