イタリア危機への警戒強まる

【著者】

忙しい人のサマリー

イタリア危機への警戒強まる

ユーロ安円高進行、世界的な株安も

イタリアの政局懸念が強まる流れに

【東京市場】リスク警戒の動き続く

は朝方いったん上昇を見せた後下落。午後は総じて小動きとなり、109円近辺でのもみ合いが続いた。
 NY市場の休場明けとなった東京朝、ドル円は109円47銭近辺を付けるなど、しっかりの動き。北朝鮮問題に関して、従来通り12日の実施で調整などの報道が入り、ドル買いの動きが継続した。
 もっとも9時を過ぎると一気に円買いに。株安の動きが広がったことに加え、 本邦輸出勢からの大口のドル売り円買いが出たなどの噂が下げを誘う展開に。
 下げ一服後は午後を通じてもみ合いが続いた。株安の動きも落ち着き、安値圏でもみ合う中で、次の方向性を探る展開に。
 このところの大きなリスク要因であるイタリアやスペインの政局がらみに関しても、新規材料に欠けることもあり、ユーロドルが1.16台前半で22ポイント程度の狭いレンジにとどまっており、目立った売り買いは見られず。

【ロンドン市場】イタリアの政局懸念が一気に加速

 イタリア債がオープンと同時に急落。2年債の利回りが0.9%前後から一気に2.8%台と3倍強に、10年氏有利回りも倍以上に上昇する展開(債券価格の急落)。
独伊の利回り格差が3%を超える事態に一気にユーロ売りが広がった。

 ユーロ売りが対ドル、対円で進み、ポンドも軟調。
 ユーロドルは1.16台前半から1.1510近辺まで値を落とし、ユーロ円も126円台後半から125円06銭近辺と125円割れ目前まで。
 ポンドもつれ安で1.33手前から1.3205近辺まで値を落とすなどの動きに。

 ドル円はリスク警戒の円買いの動きに109円台から108円台半ば割れまで。
リスク回避の米債への投資資金の流入から、10年債利回りが2.9%前後から2.8%割れを付ける動きとなり、ドル売り円買いにつながった面も。

【NY市場】イタリア政局懸念が大幅な株安誘う

 イタリア政局懸念が継続、ダウ平均が大きく値を落とすなど、世界的なリスク警戒の動きが強まっている。
 
 イタリアのマッタレッラ大統領が、IMF元高官のコッタレッリ氏を暫定首相に指名し、
2019年予算案の通過と来年初旬までに再選挙を実施するよう命じたが、議会で過半数を超える連立与党「五つ星運動」と「同盟」の反発は必至で、早期の再選挙が見込まれている。
 
 イタリア国内では「五つ星運動」と「同盟」が上昇しており、再選挙の場合勢力を伸ばす可能性が高い。

 こうした状況がリスク警戒を誘う展開に。
 ユーロドルはロンドン午前の安値からいったん1.1590近辺まで戻したものの、1.1520近辺まで落として、その後1.15台前半でもみ合うなど、安値圏での推移が続いている。

 リスク回避の円高からドル円は一時108円10銭近辺に。
その後108円台後半を回復。

【本日の見通し】リスク警戒の動き継続

 イタリアの政局懸念が根強い。
金曜日にはスペインでラホイ首相の不信任決議が控えており、南欧の政治情勢がユーロの重石に。

 イタリアに関してはポピュリズム政党の支持率が拡大しており、ユーロ離脱の国民投票への機運が強まる可能性が指摘されている。
 スペインに関してはもともとラホイ首相が少数与党政権だけに、野党側が後任候補で合意できれば、不信任が可決するだけにこちらも厳しい状況。

 こうした状況がリスク回避の円高も誘っており、ドル円クロス円の戻りは重い。

 ドル円は108円台での推移から、NY午後でいったん付けた安値を意識へ。
 

【本日の戦略】様子見

 政治相場でやりにくい展開。
目先は戻り売りの流れに見えるだけに、デイトレは売りからの方が取りやすそう。
ただ、見切りも早めに、かなり不安定な展開とみている。

 スウィングは微妙も、108円手前はいったん買いに回ってみたい印象。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶグループに入り、現在、株式会社みんかぶ編集部外国為替情報・商品先物情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など