イタリア政局懸念後退、米通商問題警戒

【著者】

忙しい人のサマリー

イタリア政局懸念後退、米通商問題警戒

ユーロは一時1.17台回復、その後もしっかり

ドル円は109円近辺まで上昇後、米通商問題懸念で108円台半ば割れも

【東京市場】朝方は円高進行も、その後もみ合い

 朝方値を落としたドル円は108円台半ばを維持したこともあり、午後に入ってしっかりの展開に。
  109円台の重さもあり、朝一はドル売り円買いが優勢となったが、108円台半ばを維持。
 日経平均の堅調な数字や、米長期債利回りのしっかりとした動きがドル買い円売りに。

 このところのリスク要因であったイタリアの政局について、警戒感が後退。五つ星と同盟が大統領が拒否した焦点となった反EU色の強いサボナ元産業相を財務相から別の役割にシフトする形で、コンテ首相就任を目指すなどの観測報道も、警戒感後退に一役。

【ロンドン市場】ユーロ1.17台回復へ

 イタリア債利回りの低下、イタリア株の続伸などをうけてユーロ買いの動き、ユーロドルは一時1.17台へ。

 五つ星運動と同盟は、コンテ首相のもとで新しい閣僚候補を選定し政権を目指す調整を行っており政局がらみの懸念が後退。

 ユーロ圏消費者物価指数の好結果などもユーロ買いを誘う格好に。
 
 ドル円は一時109円を付けた。リスク警戒の動きが後退し、円売りが進んだ格好。

【NY市場】コンテ政権誕生

 コンテ首相による新政権が誕生した。
焦点の財務相にはエコノミストのトリア氏、五つ星運動と同盟の両党首は副首相、五つ星党首は労働相、経済発展賞を兼務、同盟党首は内相を兼務、当初のプランで財務相候補とされ、大統領が拒否したサボナ氏は欧州問題担当相となった。

 一方、イタリア問題が落ち着く中で、明日で暫定適用除外措置が期限切れとなる欧州やカナダなどに対する米国の鉄鋼・アルミニウム関税について、賦課の方針をトランプ政権が示し、リスク警戒を誘う格好に。

 ドル円は一時108円40銭台まで値を落とす展開となっている。

【本日の見通し】雇用統計をにらむ展開に

 昨日はレンジの中で様子見ムードが強まった。
イタリアはポピュリズム政権が誕生したことは警戒も
不透明感が収まったことは大きく
反応が難しい面も。

 市場は雇用統計待ちの展開に。

 比較的堅調な数字が期待されるところで
発表までドル円などは下がりにくい面も。

 108円台後半を中心に結果次第で109円台を回復できるか。
大台を回復して週末を終えると、ドル買いムードに戻る可能性も。

【本日の戦略】戻り売り

 リスク要因であったイタリア政局はとりあえず今後の新政権による政策待ちで一服。もっとも、通商問題に関する懸念が再び強まる中でドル円は頭の重い展開も。
 109円近辺の重さを意識したいところ。

 もっとも今日は雇用統計が予定されており、結果次第の面も。
無理は禁物でポジション管理をきちんと。

 デイトレは指標発表を見てからの動きも。

山岡和雅

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶグループに入り、現在、株式会社みんかぶ編集部外国為替情報・商品先物情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など