【選挙特集】米墨関係に大きな影響も~メキシコ大統領選挙

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 本日、7月1日はメキシコの大統領選や議会選挙など総選挙行われます。
 市場の注目は現職のペニャニエト大統領の任期満了によって新大統領が誕生する大統領選挙、
有力候補に挙げられているのが、以下の3名です。

 現在のペニャニエト大統領の後継として与党である制度的革命党PRIから出馬しているミード前財務公債相、
元与党で、最大野党である国民行動党PANのアナヤ前党首、
そして新興左派である国家再生運動(MORENA)のアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール通称アムロ元メキシコ市長です。
 
 メキシコは今回の総選挙で候補者、関係者が全土で120人以上殺害されていると報道される異常事態。治安の悪化や政治家の汚職問題などが、国民の不満につながっています。さらにはトランプ大統領からのプレッシャーも強まり不満が爆発寸前に。
 
 こうした状況から、現与党や元与党に対する支持率が低迷。大統領選を大きくリードしているのがアムロ候補です。

 直近の支持率は37.7%と、20%前後の他の候補を圧倒。
 今選挙があるとするとだれに入れますかとの無党派層を含めた支持割合は過半数を超える54%に上っており、新大統領になる可能性が相当高いです。

 しかし、ポピュリズム色の強いアムロ氏が新大統領になった場合、ペソ売りが強まる可能性があります。
 年金の増額や最低賃金の引き上げといった公約を掲げていますが、その財源に対する不安が強い状況。汚職で失った分を回すとの公約ですが、さすがに額が違ってくるはずです。

 トランプ大統領に対する厳しい姿勢も懸念材料。選挙戦の中でトランプ大統領に対して、「無礼な態度を思い知らせてやる」などと批判を続けており、米国への経済的な依存を減らすとも発言しているアムロ候補。米国とメキシコの関係悪化が見込まれます。

 ただ、メキシコは、輸出の大部分がアメリカ向けと、近年アメリカへの経済依存度がかなり高まっています。
 反トランプ姿勢で関係が悪化したときに経済的なダメージをどこまで抑えられるかが不安に。
いったんペソ売りが大きく進む可能性があります。

山岡和雅

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶグループに入り、現在、株式会社みんかぶ編集部外国為替情報・商品先物情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など