【来週の注目材料】利上げ濃厚な9月のFOMC前の最後の雇用統計は?<米雇用統計>

 さて、早くも9月に入り、盛り上がることの多い秋相場に突入です。特に今年は11月に米中間選挙を控えていることもあり、いろいろな動きが期待されるところです。

 米経済は依然として好調。
 今月25日、26日に開かれる米FOMC連邦公開市場委員会)では、利上げがほぼ確実視される状況となっています。
 8月29日に発表された米第2四半期GDP改定値が、予想に反して速報値から上方修正され、前期比年率+4.2%を記録するなど強い数字が目立ちます。また、31日に発表されたインフレターゲットの対象であるPCEデフレータ(8月)は
予想通りとはいえ、前年比+2.3%、同コアの前年比+2.0%と総合はターゲットを大きく超え、コアもターゲットと同水準となるなど、物価上昇傾向も継続しています。

 こうした中で、今週金曜日は月初恒例の米雇用統計が発表されます。
 利上げ濃厚なFOMC前最後の雇用統計だけに注目度が高まっています。

 前回の7月分では予想の+19.3万人を下回り+15.7万人にとどまった非農業部門雇用者数は、+19.1万人と好調な数字が期待されています。
 前回も予想を下回ったとはいえ、5月分、6月分が合わせて5.9万人の上方修正となっており、その反動を考えると十分に好結果だけに、予想通りだとすると、米雇用の堅調な状況が続いているといえると思います。

 前回の内訳をみると、製造部門の雇用が+5.2万人と好調を維持。サービス部門はトイザらスの閉店に伴う人員削減などが響いて弱めとなりましたが、好況時に増えるレジャー&ホスピタリティが+4万人と好調。先行指標として知られるテンポラリーヘルプサービスが+2.79万人とこちらもかなり好調で、今回の数字も期待できそうな強めの結果になっています。

 前回3.9%と予想通りながら改善した失業率は、今回も3.9%が期待されています。

 物価との関係もあり注目される平均時給は前回+2.7%と予想及び前々回と一致しました。 今回は+2.8%とさらに上昇の見込みです。

 予想通りの数字が出てくると、9月の利上げのみならず、12月のもう一段の利上げ期待を押し上げてくる可能性が高そうで
ドル買いの動きにつながりそうです。

 なお、直前の先行指標の予想状況をみてみると、3日が米国の祝日となる関係で今回は雇用統計の前日6日の発表となる
ADP雇用者数は予想が+18.8万人と、前回の+21.9万人から若干伸びが鈍化見込み。

 4日のISM製造業は予想が57.6と前回の58.1からわずかに鈍化見込み、6日のISM非製造業は予想が56.9と前回の55.7から若干上昇見込みと、先行指標はまちまちです。

 利上げを促し、さらに今後の利上げ期待を押し上げてドル高を誘うような、力強い数字が出てくるのかどうか、世界中の注目が集まるところです。

山岡和雅

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など