米株崩れ、リスク警戒継続

忙しい人のサマリー

株安がドル売り誘う

欧州通貨売りの流れも強まる、イタリア警戒続く
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【東京市場】株式市場にらみの振幅

 ドル円は朝方株安の動きに抑えられる形で円高が進む展開に。156円高で始まった日経平均が10時過ぎにはマイナスに転じる流れとなり、警戒感が広がった。上海総合がマイナス圏で始まり、小幅高で始まった香港ハンセン指数がマイナスに転じるなど、アジア株全般に軟調地合いに。ドル円はリスク警戒の動きに112円30銭台まで値を落とす展開となった。

 しかし、その後中国株が銀行株の上昇で堅調な地合いとなりプラス圏を回復。上海総合が一時1.5%超の上昇を見せるなど、しっかりとなる中で、ドル円は112円65銭近辺まで上昇。日経平均の上げ幅も100円を超えるなど、アジア全体の株高が一転してのリスク選好に。
 もっとも、株高も続かず、動きが落ち着くと、ドル円も高値から値を落としてもみ合い。

 イタリアの予算問題が懸念されるユーロは対ドルで目立った動きを見せず。欧州委員会による初となる予算差戻しに対して、イタリア政府は修正しないという姿勢を示しており、不透明感が広がっているが、今後どのような流れを見せるのかが見えず、市場の反応が鈍い。ユーロドルは1.1470ばさみの狭いレンジでの推移。

【ロンドン市場】欧州通貨売り

 欧州通貨売りの流れ、イタリアの予算問題がユーロの重石。2019年予算を欧州委員会に差し戻された伊政府は修正に応じない姿勢を示した赤字削減が必要とするトリア財務相の調整も難航している。
こうした状況に加えて、ドイツおよび欧州のPMIが予想を下回りユーロ売りが広がった。
 ユーロドルは朝方の1.1477近辺から1.14の大台を割り込み、その後1.14ばさみ。

 ポンドはメイ政権の求心力低下が売り材料。保守党議員からの反発が大きく、ブレグジット交渉が難航。
 ポンドドルは1.29台後半から一時1.29ちょうど近辺に。

 ドル円はもみ合い。欧州通貨売り円買いに112円台半ば割れも値を戻している。 

【NY市場】株安続く

 株安の動きが続き、ダウ平均の下げは600ドルを超える展開に。
リスク警戒感からドル円は112円10銭割れまで値を落とす格好となった。
 朝方は欧州通貨売りドル買いの流れに112円70銭台を付ける場面も。

 欧州通貨は売りが優勢に。
ロンドン市場に続いて1.13台へ下落。ユーロ円も127円台に。

【本日の見通し】リスク警戒強まる

 リスク警戒の動きが広がっている。
イタリアの予算問題への警戒感が根強く、欧州通貨売りが広がる中で、ドル円を買いにくくなっている面も。

 もっとも欧州通貨売りドル買いの動きもあって、ドル円の下げは限定的なものにとどまっており、この後もレンジ取引が基本となりそう。

 112円台前半を中心に、ユーロ円がもう一段大きく売られると111円台後半を意識。

 欧州通貨は売りが続く展開に。ECB理事会は無風通過が見込まれるが、記者会見でドラギ総裁の慎重姿勢が強調されると売りが強まる可能性も。

【本日の戦略】押し目買い

 ドル円は押し目買いの意識、スウィングは少し待って111円台でうまく拾いたい。
111円台半ばを割り込むようだとストップ。少し調整ムードで下押しを期待。

 デイトレはレンジを意識した展開に。
基本レンジは112円台前半も、欧州通貨動向や株価動向などで調整。持ちすぎず突っ込まずの流れに。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅

minkabu PRESS編集部 山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など