株高ドル高、リスク警戒後退へ

株高ドル高、リスク警戒後退へ

イタリア予算問題、赤字目標削減へ
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【東京市場】株高など好感して、ドル円はしっかり

 週明けの東京市場でドル円は113円台をしっかりと回復する展開となった。
先週末の米国株式市場が軟調。NY原油先物が7%超の下げを記録するなど商品市場も値を落とす中で
リスク警戒の動きが見られたが、週明けはこうした動きが収まり、
日経平均が堅調な推移。香港ハンセン指数、韓国総合指数なども1%以上の上昇をみせるなど
アジア株式市場が堅調な動きを見せたことで、リスク警戒の動きが後退した。

 週末に欧州理事会の臨時首脳会合が開かれ、英国のEU離脱協定案について正式承認が決まったことで、
朝方はポンド買いが入る場面が見られたが、この動きはすぐに収まり
対ドルで先週末NY市場終値水準を下回り、一時1.28を割り込むところまで値を落とした。
安値からは少し値を戻したが頭の重い展開に。

【ロンドン市場】イタリア赤字目標引き下げでユーロ買い強まる

 イタリアの予算問題で、政府筋から19年財政赤字目標の見直し見通しが示され、ユーロ買いが強まる展開となった。
欧州委員会に拒否された従来の対GDP比2.4%から、2.0%-2.1%に引き下げる方向で協議と報じられ、
ユーロ買いの動きが強まった。

 連立与党同盟の党首であるサルビーニ副首相が週末に修正の可能性を示唆したほか、同じく連立与党の五つ星運動党首のディマイオ副首相も赤字削減は可能と現地のラジオで発言しており、市場の期待感を誘った。

 東京昼頃の1.1320台から午後に入ってじりじりとした上昇を見せていたユーロドルは、ロンドン勢の本格参加で上げ足を強め、1.1380台まで上値を伸ばす展開に。その後は調整が入ったが1.1360台を維持するなど、下値しっかりに。同じくユーロ円は128円30銭台から東京午後に128円50銭近辺まで持ち上げられた後、ロンドン勢の本格参加で128円90銭台まで上値を伸ばした。その後は調整も128円60銭台を維持。

 ドル円は113円台前半でのもみあいが続いた。ユーロ円の上昇や、イタリアの予算問題の解決に向けた動きでリスク警戒感が後退したことによる円安もあり、東京朝の高値を超えて113円36銭近辺まで上値を伸ばす展開が見られたが、その後調整が入り、113円20銭近辺に値を戻した。その後の調整でロンドン朝方の安値をわずかに割り込んだものの、買い戻しが入るなど、もみ合いに。

【NY市場】株高がドル高誘う

 株高の動きが強まり、ドル高円安の流れに。
ドル円は113円台半ばを超える動きを見せた。

 ユーロドルが1.1320台まで下げるなど、ドルは全面高に。

 先週までの株安原油安の流れが一服との期待感が強い。

 先週末のブラックフライデーでの売り上げが過去最高水準との報道などもドル買いに寄与している格好。
通商摩擦問題への懸念はあるがGDPの約7割を占める個人消費の力強さはドル買いの安心感に。

【本日の見通し】リスク選好の動き

 先週までの株安原油安が一服しリスク選好の流れに。
元々下値は限定的でドル買い円売りが入りやすい基調となっていたところに
懸念材料後退が支えに。

 イタリアの予算問題、英国のEU離脱と懸念材料がともに前向きに進んでいることも大きく
ドル円は114円台を意識する展開となっている。

 もっとも、週末のG20及び米中首脳会談を前に突っ込んだ動きも避けたいという意識も。
113円台でのレンジ取引を中心とした流れの中で
上値トライのタイミングをうかがう流れか。

【本日の戦略】押し目買い

 リスク選好の動きが広がっており、基本は押し目買いの流れに。

 ドル円は113円台後半での買いには慎重姿勢。
113円台前半を買い下がる印象。
デイトレは113円台半ば割れでの動きを見ての早めの買いも。
113円の大台割れではいったんストップ。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」スバル舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香出版社など