ブレグジット期限延期の影響は限定的、ドル円は原油高一服など好感

ブレグジット期限延期の影響は限定的、ドル円は原油高一服など好感

米PPIの好結果もドル買い円売りに、水曜日の米CPIの弱さによる警戒を払しょく

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《4/11 木曜日》    
  ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  111.01  1.1274  125.15
高値  111.70  1.1287  125.72
安値  110.91  1.1250  125.04
終値  111.66  1.1253  125.66
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《4/11 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  21711.38 +23.81
DOW   26143.05 -14.11
S&P    2888.32 +0.11
Nasdaq  7947.36 -16.89
FTSE   7417.95 -3.96
DAX   11935.20 +29.29
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《4/11 木曜日の商品市場》
NY原油先物5月限(WTI)(終値)
1バレル=63.58(-1.03 -1.59%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1293.30(-20.60 -1.57%)
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《4/11 木曜日に発表された主な経済指標》

【英国】
RICS住宅価格指数(3月)8:01
結果 -24%
予想 -28% 前回 -28%

【日本】
マネーストックM2(3月)8:50
結果 2.4%
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)

【中国】
消費者物価指数(3月)10:30
結果 2.3%
予想 2.3% 前回 1.5%(前年比)

生産者物価指数(3月)10:30
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.1%(前年比)

ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(3月)15:00
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.4%(前月比)
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 1.3%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・確報値(3月)15:00
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.5%(前月比)
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 1.4%(前年比)

【南アフリカ】
製造業生産高(2月)20:00
結果 -1.8%
予想 -1.3% 前回 -1.6%(-2.0%から修正)(前月比)

【米国】
生産者物価指数(3月)21:30
結果 0.6%
予想 0.3% 前回 0.1%(前月比)
結果 0.3%
予想 0.2% 前回 0.1%(コア・前月比)
結果 2.2%
予想 1.9% 前回 1.9%(前年比)
結果 2.4%
予想 2.4% 前回 2.5%(コア・前年比)

新規失業保険申請件数(03/31 – 04/06)21:30
結果 19.6万件
予想 21.0万件 前回 20.4万件(20.2万件から修正)(前週比)

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《4/11 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*麻生財務相
G20に出席する。
黒田日銀総裁とも協力し、状況に応じて適切な措置をとる。
状況の推移をしっかり注視。
政府一丸となって状況の変化に応じて機動的対応に万全を期す。

*麻生財務相
G20財務相中銀総裁会議でワシントンを訪問
世界経済に英EU離脱などの下方リスクがある。
日米間の貿易と投資は更に促進する。

*黒田日銀総裁
世界経済に関してはIMFの見解を共有。
減速に直面していることは事実。
自動車生産に在庫調整や減速が見られる。
中国や欧州で減速を確認。
しかし、中国経済は刺激策の実施から下期には回復見込む。
世界経済の拡大は持続すると見ている。
英EU離脱の動向を注意深く監視。
保護主義の動きはどちらにもプラスにならない。
米中の貿易協議を注視。
協議が継続していることは物別れには終わっていないということ。
G20会合でも協議されると確信。

【米国】
*ムニューシン財務長官
世界の貿易不均衡が経済成長のリスク、IMFに不公正慣行や貿易障壁の是正に協力を要求。

*ペンス米副大統領
トランプ大統領 によるFRBへの利下げ要求、その考えを支持する。
物価成長率の低さ、インフレの形跡がない。
成長率、大統領は3%成長を起点だと考えている、さらなる成長を目指していく。

*米30年債入札結果
最高落札利回り 2.930%(WI:2.924%)
応札倍率    2.25倍(前回:2.25倍)

*クラリダFRB副議長
FF金利は全般的に中立水準にある。
辛抱強くいられる。
見通しに関して両方のリスクに対応。
コアインフレは落ち着いており、インフレ期待は低い。
景気は2018年からは減速。ただ、良好な位置にある。
労働市場は健全で、インフレは2%の目標付近で推移。
世界経済の減速を示す指標を確認した。
世界経済は近年のトレンドに回帰。
世界経済が減速した時の米国の指標を見ている。

*ウィリアムズNY連銀総裁
非難はつきもの。(トランプ大統領のFRBへの見解について)
インフレは2%への上昇を望む。
目標に達しないのは望まない。
バランスシートの正常化は金融市場の状況に変化を与えなかった。
昨年の超過準備への金利の調整は良く機能している。
2019年のGDPは2%付近を見込む。
労働市場のモメンタムはポジティブ。
辛抱強くいる余裕を持ち、金融政策の調整余地を持たなければならない。

【英国】
*メイ首相
10月31日までの延期で合意した。
離脱期間中、英国はEUの完全なメンバーとしての権利を有する。
離脱案の承認が得られた段階で延期を終了することができる合意が成立している。
欧州議会が始まる前である6月30日までの延期も可能。
欧州議会選挙が始まる前、5月22日までに離脱案が承認された場合、議会選挙に参加する必要はない。
今回の合意について、11日に英下院に対する説明を行う。

*メイ英首相
英下院でのEU離脱協定案が可決されれば欧州選挙前の離脱も可能。
何人かのEUメンバーはより長期の離脱期限延長を望んだ。
労働党との協議は今日も行われる、より一層の進展を期待。
合意に達することは簡単ではない。

*カーニー英中銀総裁
G20財務相中銀総裁会議でワシントンを訪問中。
離脱期限延長によって合意なき離脱のリスクは低下した。
離脱の日時は自身の任期には影響しない。
市場は合意なき離脱を見込んでいない。

【ユーロ圏】
*トゥスク大統領
EUと英国は、英国のEU離脱について、10月31日までの離脱期限の延期で合意した。
離脱の進展状況について見直す欧州首脳会議(EUサミット)を6月に開催する。
10月末までに英国が離脱の最終的な立場を決めると期待している。
英国はEU離脱を再考することも選択肢にある。
英国は離脱延期期間中もEUの完全なメンバーである。
離脱延期期間中の英国からEUに対する誠実な協力を期待している。

*ユンケル欧州委員
英国は(7月から始まる欧州議会新会期に向けた5月23日から26日の)選挙に参加する可能性が高い。
欧州と英国とのEU離脱協定について、再交渉はできない。
英国がEUの重要決定を阻止する権限は大いに制限されるものとなる。

*マクロン仏大統領
マクロン大統領は事前に長期の延期に反対の立場を表明していた。
今回の英国の離脱をめぐる会議では感覚の相違がみられた。
長期の離脱延期はEUの機関としての機能を弱める恐れがある。
10月末での合意なき離脱派選択肢として残っている。

*ルッテ・オランダ首相
英国のEU離脱に関して、10月31日からのさらなる延期は一段と困難になっている。
10月31日に合意なき離脱の選択肢に直面すると発言。

ECB専門家調査 
インフレ見通し
2019年は1.4%(前回1.5%)
2020年は1.5%(前回1.6%)
2021年は1.6%(前回1.7%)

GDP成長見通し
2019年は1.2%(前回1.5%)
2020年は1.4%(前回1.5%)
2021年は1.4%(前回1.4%)

*スロベニア中銀総裁
ECBはインフレ目標に向けた持続的な動きのために政策を調整する準備。
金融政策が銀行やマクロ経済状況に効果的に伝搬することが目的。

*クノット・オランダ中銀総裁
ユーロ圏に景気後退の議論は必要ない。
次のTLTROは大盤振る舞いではなく、より保守的になる必要。
金融政策のトランスミッションは非常によく機能している。
ECB理事は様子見の姿勢で一致。
英EU離脱で金融の安定が損なわれるとは見ていない。

【豪州】
*モリソン首相
総選挙の実施日を5月18日。
今後の道筋は力強い経済にかかっており、今度の選挙は極めて大きな意味を持つ。

【NZ】
*オアNZ中銀総裁
様々な要因が次のRBNZの決定を複雑にしている。
5月8日の理事会での決定について、RBNZはデータを基にした立場を維持。
世界経済が減速、国内の景況感が弱まる。
直近の貿易は堅調。

【その他】
*IMF
ベネズエラのマドゥロ政権による約4億ドルの特別引出権(SDR)へのアクセスを停止。

*ラガルドIMF専務理事
世界経済の状況は非常に不透明。
世界経済の回復は下振れリスクを見込む。
首脳たちに誤った通商政策を回避するよう要請。
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《本日予定されている主な経済指標》

【シンガポール】
GDP・速報値(第1四半期)9:00
予想 2.2% 前回 1.4%(前期比)
予想 1.4% 前回 1.9%(前年比)

小売売上高(2月)14:00
予想 N/A 前回 0.2%(前月比)
予想 2.5% 前回 7.6%(前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏鉱工業生産(2月)18:00
予想 -0.6% 前回 1.4%(前月比)
予想 -0.9% 前回 -1.1%(前年比)

【インド】
鉱工業生産(2月)21:00
予想 2.0% 前回 1.7%(前年比)

【米国】
輸入物価指数(3月)21:30
予想 0.4% 前回 0.6%(前月比)
予想 -0.7% 前回 -1.3%(前年比)

ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(4月)23:00
予想 98.2 前回 98.4

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【東京市場】EU離脱期限延長合意も反応は限定的

 現地時間で10日に行われた欧州首脳会合(EUサミット)は英国のEU離脱について、10月末までの期限延長を決定した。合意なき離脱回避は買い材料も、ほぼ想定の結果だけに、瞬間の反応は限定的。ただじりじりとは買いが入る展開で、ポンドドルは1.31台を回復。
 ドル円は111円台を回復。目立った材料はなかったが、英国の合意なき離脱回避期待での円売りもあり、111円台を回復した。
 ポンド円は円安とポンドの堅調地合いで上値を試す展開となり、EUサミット決定前の145円20銭前後から145円60銭超えまで。 
 ドル円は午後に入るともみ合いに転じ、狭いレンジでの値動きに。

 中国売りの動きが目立ったこともあり、香港ドル安が優勢に。昨日7.83台まで値を落としていたドル香港ドルは、7.8430近辺まで上昇し、上げ幅としては1月以来の値動き。

【ロンドン市場】ドル円比較的しっかり

 ドル円は111円台を維持してしっかり。
もっともこの時間帯の動意はあまり目立たず
主要通貨は軒並み小さい値動きに。

 序盤下げていた欧州株が買い戻されたことなどが
ドル買い円売り材料となり、下値しっかり感も。

 原油先物上昇一服もドル買い円売りに寄与。

【NY市場】PPIの強さがドル買いに

 米生産者物価指数(PPI)が強めに出たことで
ドル買い円売りの動きが広がっている。
 
 ドル円は111円台半ばを超える動きを見せた。
ロンドン市場で見られた原油高一服の動きも
ドル買いに寄与する格好に。

 英ブレグジット期限延期についても
最悪の状況を先送りという格好で
リスク警戒後退につながったとみられる。

【本日の見通し】ドル買い円売り期待も、レンジ取引中心か

 昨日のPPIの好結果や原油高一服を好感してのドル高の流れがどこまで続くか。
ドル円は110円台での買い意欲を確認した形で111円台後半まで上昇しており
上値期待が強い展開に。

 もっともここから買いあがるかどうかは微妙。
112円手前には売りが残っているとみられ、突っ込んだ買いには慎重姿勢も。
週末でもありドル円は111円台半ばを中心としたレンジ取引が見込まれるところ。

 G20が注目材料。IMFの世界経済見通しの下方修正にみられるように
世界的に景気減速懸念が広がっており、
こうした危機感をG20がいかに共有し
足並みをどこまでそろえることができるのか。
通商問題などを中心に各国の発言に注目。

【本日の戦略】レンジ取引意識

 ドル円はレンジ取引を意識する展開に。
無理をせず111円台での売り買いを中心に。
スウィングは買いから入っての上値トライ期待も、
週末越えのポジションには要注意
                              
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中