円高進行、米中リスクなど警戒

円高進行、米中リスクなど警戒

メイ首相金曜日にも辞任日程発表へ
ポンドの反応は限定的もやや重石
-+—+–+—+—+—+—+—+—
+–+–
《5/23 木曜日》    
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  110.36  1.1150  123.06
高値  110.36  1.1188  123.08
安値  109.46  1.1107  122.15
終値  109.61  1.1181  122.56
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/23 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  21151.14 -132.23
DOW   25490.47 -286.14
S&P    2822.24 -34.03
Nasdaq  7628.28 -122.56
FTSE   7231.04 -103.15
DAX   11952.41 -216.33
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/23 木曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=57.91(-3.51 -5.71%)
NY金先物AUG 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1291.00(+11.50 +0.90%)
–+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《5/23 木曜日に発表された主な経済指標》

【シンガポール】
消費者物価指数(4月)14:00
結果 -0.3%
予想 -0.3% 前回 -0.1%(前月比)
結果 0.8%
予想 0.8% 前回 0.6%(前年比)

ユーロ圏】
ドイツGDP・確報値(第1四半期)15:00
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.4%(前期比)
結果 0.7%
予想 0.7% 前回 0.7%(前年比)

ドイツ製造業PMI・速報値(5月)16:30
結果 44.3
予想 44.8 前回 44.4

ドイツ非製造業PMI・速報値(5月)16:30
結果 55.0
予想 55.4 前回 55.7

ドイツIfo景況感指数(5月)17:00
結果 97.9
予想 99.1 前回 99.2

ユーロ圏製造業PMI・速報値(5月)17:00
結果 47.7
予想 48.1 前回 47.9

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(5月)17:00
結果 52.5
予想 53.0 前回 52.8

【香港】
消費者物価指数(4月)17:30
結果 2.9%
予想 2.2% 前回 2.1%(前年比)

【カナダ】
卸売売上高(3月)21:30
結果 1.4%
予想 0.9% 前回 0.2%(0.3%から修正)(前月比)

【米国】
新規失業保険申請件数(05/12 – 05/18)21:30
結果 21.1万件
予想 21.5万件 前回 21.2万件(前週比)

新築住宅販売件数(4月)23:00
結果 67.3万件
予想 67.5万件 前回 72.3万件(69.2万件から修正)

【南アフリカ】
中銀政策金利(5月)22:11
結果 6.75%
予想 6.75% 前回 6.75%(南ア中銀政策金利)
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《5/23 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*麻生太郎財務相
内需を支えるファンダメンタルズはしっかりとしている。
内需の増加傾向が崩れているという感じはない。
引き続き内外の経済状況を注視していく。
て米中の話がどうなるかは予断を許さない。
経済は米国中心に緩やかに回復している。
消費増税、どの数字を見ても駆け込み需要は起きていない。
その理由としては、消費税対策が理解されつつあると考えられる。
10月に予定通り引き上げさせていただきたい。

*雨宮日銀副総裁
日本の銀行によるCLO(ローン担保証券) 投資、相応のリスク管理を行っている。
CLO投資には大きな変動があるので今後も注視していく。
現状の金融緩和を粘り強く続けること必用。金利調整の場合は内外市場への影響に配慮。
物価目標の達成が近付けば内外市場に適切に情報発信が大事となる。

*若田部副総裁
物価安定目標実現にはまだ時間がかかる。
日銀は出口戦略を議論する段階にはない。

【中国】
*中国人民日報論説
ファーウェイへの米国の規制、米国の一部政治家がテクノロジー冷戦を仕掛けている。

*中国商務省
米国は誠意を示すべきだ、協議継続望むなら。
国内法の乱用を通じた企業制裁をやめるよう米国に呼びかけ。
米国による中国企業の禁止措置への対抗の準備は万全。
多国間主義を守るためG20との協力を期待。

【ユーロ圏】
*独Ifoエコノミスト
ドイツの輸出動向は極めて弱い。
景気への不透明感は依然として非常に高い。
消費と建設が主要な景気下支え要因。
自動車産業の回復見通しは立たない状況。
ドイツ経済は景気後退には直面していない。
ドイツの経済状況についてECBが対応することは想定せず。

*ECB議事録(4月開催分)
銀行貸し付けプログラムが金融政策手段となるかどうか議論。
一部メンバーは下半期の成長回復への自信を弱める。
弱いインフレ期待に対する懸念が広がっている。

*EU報道官
英EU離脱協定案の再交渉はあり得ない。

【米国】
*ポンペオ米国務長官
中国から米国の国家安全保障に対する真のリスクがある。
より多くの米企業がファーウェイとの関係を断つと確信している。
中国はハイテクな監視によって少数派を抑圧していると確信。

*トランプ大統領
中国の習近平国家主席とG20会合で会う。
米農家は大きく支援される。
中国と貿易で合意に至る可能性かなりある。
ファーウェイは中国との交渉に含まれる。
安全保障上、ファーウェイは非常に懸念。
安倍首相とは非常にうまくいっている。

*カプラン・ダラス連銀総裁
辛抱強くいることはFRBにとっては都合が良い可能性。
不均衡が抑制されれば、下振れリスクは管理可能。
次の金利の上げ下げに関しては不明。
貿易問題がどのように拡大するか注意深く見ている。
FRBはしばらく辛抱強くいることができる。
価格決定力の欠乏は企業の利益を圧迫。

*デイリー・サンフランシスコ連銀総裁
インフレは目標に達していない。
貿易問題や世界経済で景気の見通しは不透明。
不透明感が経済の下振れリスク。

*バーキン・リッチモンド連銀総裁
貿易問題は短期であれば経済への影響は大きくはない。
貿易問題が長引くようであれば、中国は人民元を引き下げる可能性。

*ボスティック・アトランタ連銀総裁
FRBは2大責務を守るために利用できる全ての手段を使う。

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【NZ】
貿易収支(4月)7:45
予想 4.50億NZドル 前回 9.22億NZドル

【日本】
全国消費者物価指数(4月)8:30
予想 0.9% 前回 0.5%(前年比)
予想 0.9% 前回 0.8%(生鮮食品除くコア・前年比)

全産業活動指数(3月)14:30
予想 -0.2% 前回 -0.2%(前月比)

【英国】
小売売上高(4月)17:30
予想 -0.3% 前回 1.1%(前月比)
予想 4.5% 前回 6.7%(前年比)

【米国】
耐久財受注・速報値(4月)21:30
予想 -2.0% 前回 2.6%(前月比)
予想 0.1% 前回 0.3%(輸送除くコア・前月比)

-☆-★-☆-★-☆-★-☆-

【東京市場】ドル円は振幅、米中関係悪化懸念重石

 ドル円は一時110円13銭近辺まで下落も、その後値を戻すなど、一方向の動きにはならず。米中関係悪化を懸念した昨日海外市場からの売り基調が継続し、朝は軟調地合い。日経平均が100円超げで始まり、その後200円超の下げとなるなど株安が進行。米株先物時間外取引の下げも目立つ中で、ドル売り円買いに。中国共産党機関紙人民日報が、米国の一部政治家がテクノロジー冷戦を仕掛けていると論評したことなども重石。

 ポンドは値幅自体は限定的も若干軟調。昨日のレッドソム院内総務辞任を受けて、メイ首相の退陣論が強まっており、ポンド売りに。英紙タイムズはメイ首相が明日にも退陣を発表との観測記事を報じている。

【ロンドン市場】円高進行

 ドル円が一時110円割れ。ユーロ円やポンド円などの売りも目立つなど
クロス円でも円高進行が目立っている。
 米中通商摩擦懸念がリスク警戒を誘う格好に。
ユーロに関してはIFO景況感などの弱い数字も重石に。
ポンドは金曜日にもメイ首相が辞任日程公表へとの報道もあり
売りが優勢な展開が続いている。
 
【NY市場】円高強まる

 ドル円が109円50銭割れまで売り込まれるなど、
ドル売り円買いの動きが広がった。
米中問題への懸念が広がる展開に。
目立った新規材料が出田というよりは
懸念からの円買いが続く中で、これまで耐えてきた短期筋の投げが出た格好か。

 ユーロはロンドン市場で重かったが、対ドルで買い戻し。
ドル安の流れに支えられた。

【本日の見通し】警戒継続

 レンジを割り込む動きを見せてきたことで
下方向の意識が継続。
ドル円は109円台での推移が基本も、
リスク警戒の動きが上値を抑える中で
もう一段の下げも。

 メイ首相が今日にも辞任日程を発表へ。
保守党の支持率が大きく下がっており
与党内からも退陣要求が広がる中で
これ以上の政権維持は難しいか。
もっとも次の候補はジョンソン元外相やレッドソム前院内総務など
よりブレグジット志向が強い議員の名前が挙がっており、
ポンドはより不安定に。

【本日の戦略】戻り売り

 週末越えでのドル買いポジションのリスクを意識。
もっとも突っ込んだ売りも避けたいところで
流れは戻り売りか。
 米中関係への警戒が継続も新規材料が出てくる可能性は高くない。
日米会合を週末に控えていることも
ドル売り円買いに寄与。

                              
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中