トランプ大統領のメキシコからの全輸入品に関税との発言が一気にリスク警戒誘う

トランプ大統領のメキシコからの全輸入品に関税との発言が一気にリスク警戒誘う

ドル円は108円台前半まで、クロス円も軒並みの円高
ユーロドルなどはユーロ円の売りもドル自体の下げでしっかり

米債利回りの低下がドル売りさそう
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《5/31 金曜日》    
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.62  1.1129  122.00
高値  109.62  1.1180  122.02
安値  108.28  1.1125  120.92
終値  108.29  1.1169  120.96
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《5/31 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  20601.19 -341.34
DOW   24815.04 -354.84
S&P    2752.06 -36.80
Nasdaq  7453.15 -114.57
FTSE   7161.71 -56.45
DAX   11726.84 -175.24
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《5/31 金曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=53.50(-3.09 -5.46%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1311.10(+18.70 +1.45%)
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《5/31 金曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
鉱工業生産(4月)8:00
結果 1.6%
予想 1.0% 前回 1.4%(前月比)

韓国中銀政策金利 9:58
結果 1.75%
予想 1.75% 現行 1.75%

【英国】
GFK消費者信頼感(5月)8:01
結果 -10
予想 -12 前回 -13

ネーションワイド住宅価格指数(5月)15:00
結果 -0.2%
予想 0.0% 前回 0.4%(前月比)
結果 0.6%
予想 1.2% 前回 0.9%(前年比)

【日本】
失業率(4月)8:30
結果 2.4%
予想 2.4% 前回 2.5%

有効求人倍率(4月)8:30
結果 1.63
予想 1.63 前回 1.63

鉱工業生産・速報値(4月)8:50
予想 0.2% 前回 -0.6%(前月比)
予想 -1.5% 前回 -4.3%(前年比)

【中国】
製造業PMI(5月)10:00
結果 49.4
予想 49.9 前回 50.1

【ユーロ圏】
小売売上高(4月)15:00
結果 -2.0%
予想 0.1% 前回 0.0%(-0.2%から修正)(前月比)
結果 4.0%
予想 1.4% 前回 -2.1%(前年比)

消費者物価指数(速報)(5月)21:00
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 1.0%(前月比)
結果 1.4%
予想 1.6% 前回 2.0%(前年比)

調和消費者物価指数(速報)(5月)21:00
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 1.0%(前月比)
結果 1.3%
予想 1.4% 前回 2.1%(前年比)

【スイス】
小売売上高(4月)15:30
結果 -0.7%
予想 -0.8% 前回 -0.7%(前年比)

【トルコ】
GDP(第1四半期)16:00
結果 -2.6%
予想 -2.8% 前回 -3.0%(前年比)

【香港】
小売売上高(4月)17:30
結果 -4.5%
予想 -0.2% 前回 -0.2%(価額ベース)
結果 -5.0%
予想 -0.7% 前回 -0.8%(数量ベース)
 
【南アフリカ】
貿易収支(4月)21:00
結果 -34億ランド
予想 13億ランド 前回 47億ランド(50億ランドから修正)

【ブラジル】
雇用統計(4月)21:00
結果 12.5%
予想 12.6% 前回 12.7%(失業率)

【カナダ】
実質GDP(前期比)(2019年第1四半期)21:30
結果 0.4%
予想 0.7% 前回 0.3%(0.4%から修正)(実質GDP(前期比))

実質GDP(前月比)(3月)21:30
結果 0.5%
予想 0.4% 前回 -0.2%(-0.1%から修正)(実質GDP(前月比))

鉱工業製品価格(4月)21:30
結果 0.8%
予想 0.7% 前回 1.3%(鉱工業製品価格・前月比)
結果 5.6%
予想 N/A 前回 2.8%(原材料価格指数・前月比)

【米国】
個人所得・支出(4月)21:30
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 0.1%(個人所得)
結果 0.3%
予想 0.2% 前回 1.1%(0.9%から修正)(個人支出)

PCEデフレータ(4月)21:30
結果 1.5%
予想 1.6% 前回 1.4%(1.5%から修正)(PCEデフレータ・前年比)
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.1%(0.0%から修正)(PCEコアデフレータ・前月比)
結果 1.6%
予想 1.6% 前回 1.5%(1.6%から修正)(PCEコアデフレータ・前年比)

シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(5月)22:45
結果 54.2
予想 54.0 前回 52.6(シカゴ購買部協会景気指数(PMI))

ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(5月)23:00
結果 100.0
予想 101.5 前回 102.4
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《5/31 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*麻生財務相
来月のG20でムニューシン財務長官と同問題を協議する予定はない。
トランプ政権によるメキシコからの輸入品の関税についてコメントはない。

【米国】 
*トランプ米大統領
中国製品に対して実施している制裁関税、壊滅的な効果がある。
影響を回避するために中国から企業がベトナムなど他のアジア諸国に移っている。
対中関税によって中国は弱い国になった、中国は協議に合意したがっている。
米国への影響、物価上昇はとても小さく限定的。

*トランプ米大統領
メキシコからの不法移民流入が止まるまで、全輸入品に5%の関税を課す。
10月1日にも最高25%まで引き上げうる。
メキシコは不法移民に対する取り組みを強化し問題解決を図らなければいけない。

*米国務省フック・イラン担当特別代表
イラン産原油を購入する国に対して罰則を科す、これまでの適用除外措置の更新は行わない。

*英紙FT
トランプ氏がメイ首相に対して、英国がファーウェイを排除しない場合、機密情報の共有を制限すると警告すると検討。

*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
最新のデータはインフレが依然低調なこと示す。
賃金は上昇しているが、ペースは鈍い。
貿易に関しては実際の行動よりも雑音や口撃が増しているようだ。
メキシコに対する関税は米国経済に害及ぼす。
金融政策を変更すること急ぐ状況にはない。

【中国】
*香港紙SCMP
習近平中国国家主席が来月のG20でトランプ大統領と米中首脳会談を行う予定。

*中国商務省高報道官
1日から予定されている米国製品に対する対抗関税、必要な報復措置を行う。
米国による関税引き上げといういじめのようなやり方に中国は断固として反対する。

*中国当局、必要であれば米国へのレアアース輸出の規制計画を準備。

【その他】
*メキシコ大統領
対決を望んでいないことを表明する。
米国との対話で移民問題について長期的な解決策を見出すことを望む。
合意に向けて外務大臣をワシントンに派遣、社会問題は税金や脅しでは解決されない。
米国の姿勢は誤りであり、自分は原則に基づいて行動している。

*メキシコ外務次官
トランプ米大統領の対メキシコ関税の発表は予想外だ。
我々は米国との貿易戦争望んでいない、検証を行うまで米国には報復しない。

*北朝鮮
金革哲米国担当特別代表が3月に処刑された。
他の北朝鮮外務省幹部4人も同様に処刑された。
金英哲党副委員長に対して強制労働に従事させる措置が取られた。

*スリランカ中銀主要政策金利を引き下げ。
基本貸出金利を9.0%から8.5%に、基本デポ金利を8.0%から7.5%に。

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《本日予定されている主な経済指標》

【スイス】
消費者物価指数(5月)15:30
予想 N/A 前回 0.2%(前月比)
予想 N/A 前回 0.7%(前年比)

SVME購買担当者景況指数(5月)16:30
予想 N/A 前回 48.5

【トルコ】
消費者物価指数(5月)16:00
予想 1.30% 前回 1.69%(前月比)
予想 19.14% 前回 19.50%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・確報値(5月)16:55
予想 44.3 前回 44.3

ユーロ圏製造業PMI・確報値(5月)17:00
予想 47.7 前回 47.7

【英国】
CIPS製造業PMI(5月)17:30
予想 52.0 前回 53.1

【米国】
ISM製造業景気指数(5月)23:00
予想 53.0 前回 52.8

建設支出(4月)23:00
予想 0.5% 前回 -0.9%(前月比)

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【東京市場】トランプツイッターで円高

 ドル円は108円89銭を付けるなどドル安円高の動きが広がった。朝方は前日の海外市場で109円93銭と110円手前まで上昇した流れもあって109円台後半で始まったが、トランプ大統領がメキシコに対して、6月10日から全輸入品に対して5%の関税を賦課する。その後も税率を上げていき10月には最大25%とする。不正移民の流出を抑えるまで続けると自身のツイッターで表明。米国とメキシコの関係は、カナダを含めたUSMCA(NAFTAに代わるもの)を夏には締結で前向きに協議が進んでいるとみられていただけに、驚きをもって迎えられた。ドル円は一気に109円台前半に。米株先物の下落、米債利回りの低下などを受けて、その後もドル安円高が進み、ドル円は2月1日以来の108円台へ値を落とす格好となった。

【ロンドン市場】リスク警戒続く

 ドル円は108円台後半推移。リスク警戒の流れが続いた。
東京朝に報じられたトランプ大統領のメキシコへの関税賦課方針が背景に。
ドル円は安値を切り下げて108.71まで。米株時間外の下げなども重石に。
米中通商問題への懸念も広がっており、
中国商務省が国益損なう外国企業リスト発表との報道が重石に。

【NY市場】さらに円高進行
 
 ドル円は108円30銭近辺まで円高が進行。
トランプ大統領のメキシコへの関税賦課方針が背景に。
夏にも調印と期待されていたUSMCAの先行きにも影響し
米中通商問題にも影響との思惑がリスク警戒に。

 中国のレアアース輸出規制の思惑なども重石に

 リスク警戒の動きから米10年債利回りは2.13%までの低下
今月のFOMCでのドットプロットで年内利下げの流れが示されるとの思惑も。

【本日の見通し】警戒感継続

 週末に中国は対米関税の強化方針を示すなど
米中通商問題はより深刻化。
今月のG20までの関係改善が難しいとの思惑が広がっており
ドル売り円買いの動きに。

 ドル円は108円をしっかり割り込むと、次は105円を意識する展開も。
年初の急落で年初来安値こそまだまだだが、かなりのドル安円高基調に。

 米債利回りの低下傾向もドル円の重石。
10年2%割れが見えてくるようだと、ドル円はもう一段の下げ圧力を浴びる。

【本日の戦略】戻り売り

 戻り売りの流れに。
ドル円は108円台前半まで先週末に値を落とすなど
かなりのドル安円高進行も、流れはまだ下方向。
ドル円は109円台の回復が目先はポイントになり
いったんは手前で売りに回りたい。
デイトレはもう少し早めに売りに回るところ。
109円台の瀬ではいったんストップ。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中