ドル円一時106円70銭台、米債利回り低下、イラン情勢も重石

ドル円一時106円70銭台、米債利回り低下、イラン情勢も重石

米国とイランとの緊張が重石に
米中首脳会談への期待感もやや後退気味でドル売り円高傾向

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《6/25 火曜日》
  ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.30  1.1399  122.31
高値  107.41  1.1412  122.47
安値  106.78  1.1344  121.65
終値  107.20  1.1367  121.84
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《6/25 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  21193.81 -92.18
DOW   26548.22 -179.32
S&P    2917.38 -27.97
Nasdaq  7884.72 -120.98
FTSE   7422.43 +5.74
DAX   12228.44 -46.13
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《6/25 火曜日の商品市場》
NY原油先物8月限(WTI)(終値)
1バレル=57.83(-0.07 -0.12%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1418.70(+0.50 +0.04%)
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《6/25 火曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
貿易収支(5月)7:45
結果 2.64億NZドル
予想 2.50億NZドル 前回 4.33億NZドル

【香港】
貿易収支(5月)17:30
結果 -347億香港ドル
予想 -368億香港ドル 前回 -351億香港ドル

【米国】
S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(4月)22:00
結果 2.54%
予想 2.50% 前回 2.61%(2.68%から修正)(前年比)

新築住宅販売件数(5月)23:00
結果 62.6万件
予想 68.4万件 前回 67.9万件(67.3万件から修正)

コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)23:00
結果 121.5
予想 131.0 前回 134.1

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《6/25 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*トランプ米大統領
4年任期をめぐるパウエルFRB議長の認識は誤り。
自分が望めばパウエルFRB議長を解任できる。
イラン攻撃命令を取りやめたのは、釣り合いの取れた措置でなかったため。
自分には議会の承認なしでイランを攻撃する権限があると考えている。

*米政府高官
トランプ米大統領と中国習近平国家主席が29日に会談する方向で調整している。
トランプ氏は安倍首相やロシアのプーチン大統領とも会談する予定。 

*ボルトン米大統領補佐官
制裁などの圧力でイランは交渉の場に引きずり出されるだろう。

*トランプ大統領
イランは非常に無知で侮辱的な発言をした。
イランが認識するのは力のみ。
イランによる米国の国益への攻撃に対しては圧倒的な力で対応。
イランは現実を理解していない。

*トランプ大統領
私の脅しが真剣だと全員が受け取っていると考える。
イランはいつ協議するのか私に知らせなければならない。
イランがそのメッセージを理解することを望む。

*ブラード・セントルイス連銀総裁
ブルームバーグでのインタビュー。
7月の0.5%の利下げ期待は行き過ぎ。
成長の伸び加速を考慮すれば、インフレが目標以下にあるのは不思議。
予防的な利下げには良い時期。
状況は0.5%の大幅利下げを求めていない。
6月に据え置いたことで7月の可能性は高まった。
第2四半期と下期の成長は弱く見える。
目先の資産バブル発生は懸念していない。
利下げと伴にイールドカーブは正常に戻る。

*パウエルFRB議長
FOMC後の会見を繰り返す。
情報を注意深く見て適切に行動。
不確実性が緩和を要請するか見ている。
多くのFOMC参加者は緩和の可能性が強まったと判断。
(質疑応答)
本日のメッセージはFOMC後の会見に沿った内容。
5月のFOMC以来、状況は大きく変化した。
我々はリスクを注視しており、必要に応じて手段を使用。
5月FOMCにおける我々のスタンスは適切だったと考えている。
特定のことだけを見ていない。
短期的な指標に過剰反応しないことが大切。
利下げについての疑問は、不確実性が見通しを圧迫し続けるかどうか。
インフレ基調は緩和に向けたの一つの議論。

*バーキン・リッチモンド連銀総裁
設備投資は後退した。
FRBは脆弱な環境に対する調整の用意をしたがっている。

*米2年債入札結果
最高落札利回り 1.695%(WI:1.705%)
応札倍率    2.58倍(2.75倍)

*米当局者
米国は中国からのいかなる関税条件も受け入れない。
米国のG20での目標は中国との貿易協議再開。
(ロイター通信)

【中国】
*中国商務省
中国副首相とライトハイザーUSTR代表らが電話で意見交換し、対話を続けることで合意。

*米紙ワシントンポスト
招商銀行や上海浦東開発銀行など中国の複数の民間銀行が北朝鮮制裁がらみの違反疑惑。

【その他】
*イラン当局
米政府によるイラン指導者の資産凍結などの新たな制裁、外国的道筋が永遠に立たれたことを意味する。

【日本】
*菅官房長官
報道にあるような話は全くない、日米安保破棄で。
米大統領府からの米政府の立場と相いれないと確認。
日米安保体制は同盟関係の中核をなすもの。

*外務省
26日午後に日仏首脳会談。
27日午後に日中首脳会談。
28日午前に日米首脳会談で調整中。

ユーロ圏】
*デギンドスECB副総裁
マイナス金利が銀行に及ぼす影響を注視。
欧州の銀行の収益力は依然として弱い。

【英国】
*ジョンソン前英外相
現在のブレグジット合意案は基本的に死に体だ。
現在のブレグジット合意の一部のみを維持する方針
ブレグジットの実施に向けて議会に挑戦する。
アイルランドとの厳格な国境管理を設定しないこと約束。
アイルランド国境での物品検査には他の方法を模索。

*英政府
7月23日に次期首相を発表する。

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《本日予定されている主な経済指標》
【NZ】
NZ中銀政策金利 11:00
予想 1.50% 現行 1.50%

【シンガポール】
鉱工業生産(5月)14:00
予想 -1.1% 前回 2.4%(前月比)
予想 -1.8% 前回 0.1%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツGFK消費者信頼感(7月)15:00
予想 10.0 前回 10.1

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(21日までの週)20:00
予想 N/A 前回 -3.4%(前週比)

耐久財受注・速報値(5月)21:30
予想 -0.3% 前回 -2.1%(前月比)
予想 0.1% 前回 0.0%(輸送除くコア・前月比)

卸売在庫・速報値(5月)21:30
予想 0.5% 前回 0.8%(前月比)

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【東京市場】ドル円が一時106円80銭割れ

 ドル円は先週末の安値を割り込み、一時106円78銭まで値を落とす展開となった。1月3日以来の安値。米国の早期利下げ期待がドル売りを誘っているほか、トランプ大統領が日米安保破棄の可能性に言及との米メディア報道や、イラン外務省が米国が昨日発表したイラン指導者の資産凍結などの新たな制裁に対して、外交的道筋を永遠に断つものと強く反発したことなどがドル安円高に。
 米紙が中国の複数の銀行が北朝鮮制裁がらみの違反と報じたことも、中国株の大幅安を誘って、リスク警戒につながっている。
 米10年債利回りは6月20日以来の1.98%まで下落。午前中プラス圏推移の米ダウ平均先物時間外取引はマイナスに転じ、さらに50ドル超の下げと債券高(利回り低下)、株安と、リスク警戒の強い相場展開が見られた。

 ユーロドルは米債利回りの低下などを受けて1.1412近辺まで一時上昇も、その後1.13台に。リスク警戒のユーロ円売りが重石に。ユーロ円は122円台半ばて前の水準から121円台に下落。一時121円85銭近辺まで。

【ロンドン市場】ユーロ安

 独10年債利回りが史上最低水準を更新し-0.33%に低下したことを受けて
ユーロ安の動きが広がった。
ドル安の流れで東京市場で1.1410台まで上昇していたユーロドルは1.1370台まで。

 ドル円は107円台に戻してのもみ合い。
米10年債利回りが1.98%台から2.02%台まで戻し、
ドル円の買い戻しを誘い、一時107.15近辺まで。

【NY市場】ブラード総裁発言で戻す

 午前は頭の重い展開で106円80銭台と、東京午後の安値には届かずも106円台での推移。
しかし、ハト派の代表格とみられており、
今月のFOMCで0.25%の利下げを主張したブラード・セントルイス連銀総裁が
7月の0.5%利下げは行き過ぎと過剰な利下げ期待を牽制したことで
一気に107円40銭台に。
もっともその後はじりじりと値を落とし107円10銭台に。

【本日の見通し】ドル売り圧力継続

 ドル円はハト派で知られるセントルイス連銀のブラード総裁が
過度な利下げ期待をけん制する発言を行ったことで
106円台から一時107.41円近辺まで一時値を戻した。

 もっとも基調は依然下方向。
注目されたパウエル議長講演は
FOMC後の会見を踏襲。不確実性が緩和を要請するか見ているなどの発言があり
早期利下げの可能性を見せながらも、過度な言及を避けている。

 市場は7月0.25%の利下げ期待を継続
(ブラード総裁がけん制したのは一部で出ていた一気に0.5%の利下げ)
ドル売り基調が継続に。

 今週末の米中首脳会談への期待感があるものの
関係者筋からは過度な期待を避けようという姿勢が感じられる。
米中協議の再開を決める程度でとどまるという見方が強く
ドル売りの流れを変化させるには至らない可能性が高い。

 再びの106円台から下値リスクを意識する流れか。

【本日の戦略】戻り売り

 流れ的にはまだまだ下。
106円台での売りはややリスキーな印象で
出来れば107円台半ば手前で売りたいところ。
 デイトレは早めの売りからの回転。
107円ばさみでの動きを意識したい。
107円台半ば超えはいずれにせよストップの意識。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

山岡和雅 | minkabu PRESS編集部

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、minkabu PRESS編集部外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中