米中通商協議がドル円支える、ポンドはブレグジット合意期待強まる

米中通商協議がドル円支える、ポンドはブレグジット合意期待強まる

米中通商協議はフェーズ1合意と報じられる。
週明けには中国が追加協議を希望と報じられるなどまだ不透明な面も。
合意署名は来月のAPECあたりが目途に。

ブレグジット合意期待が継続。ポンドはしっかり。

【11日の市場】ドル高ポンド高

 
 米中協議への期待感を受けて東京市場からドル高円安の動き。
108円台にしっかり乗せると、ロンドン市場でも高値を超えて108円台前半推移。
さらにNY市場で108円60銭近辺案でと上値追いの流れに。
中国とフェーズ1の合意に達した。知財・農産物の購入・金融サービス含まれるとの
トランプ大統領の発言などがNY午後に伝わりドル円の支えに。
合意文書には時間が借る見通しで
来月のAPECでの米中首脳会談がポイントに。

 ポンドが合意期待が継続し買いが優勢に。
バルニエEU主席交渉官とバークレイEU離脱担当相の会談が行われ
バルニエ氏が十分な進展あったとEU代表に説明と報じられたことがポンド買いに。
10日の英愛首脳会談での合意に道筋発言で1.22台前半から1.24台に持ち上げられていたポンドドルは
1.27台までの大きな上昇となっている。
 

【14日の市場】

週明け、ドル円は値を落とす展開に。ロンドン昼には108円03銭を付けた。
APECでの米中首脳会談を前に、
ライトハイザーUSTR代表、ムニューシン財務長官を中国に招いて追加協議を希望との
中国側の報道が、合意期待に水を差し、ドル円の重しとなった。

 ポンドもいったんは調整。英政府が依然なすべきことが残っていると報じたことが重石に。

 もっとも コロンバスデーでNY市場が休場となる中、
ドル円はロンドン市場午前に見られたドル売り円買いの調整が入る展開に。
 ロンドン市場で108円03銭まで値を落としたドル円は108円45銭近辺まで上昇し、
その後108円30銭台での推移。調整の動きの中で108円台が維持されたことで、少し買い安心感も。
 ブレグジット合意期待で先週後半に急上昇していたポンドは不安定な展開。
ロンドン市場で大きく調整の場面も、その後楽観論が復活し、買い戻しが入るなど、上昇基調は継続。

【本日の見通し】リスク警戒も基調はしっかり

 米中通商協議については、先週末のフェーズ1合意報道が支えも
署名までは紆余曲折がありそうで、やや不透明感も。
もっとも中国による米国産農産物の輸入拡大、
米国の本来今日からの関税引き上げの先送りなどが見込まれる中で
下値はしっかりか。

 ポンドはまだ不安定も、月末までの離脱合意に向けた動きが本格化している。
ネックとなっているアイルランドが合意に前向き。
英議会ではジョンソン首相率いる保守党が過半数を確保していないだけに
不安定な面が強いが、合意なき離脱を前にこちらも妥協の可能性。
ポンドは先週後半の急騰後だけにここからの買いには慎重も、
下がったところでは買いが出る流れか。

【本日の戦略】押し目買い

 週明けの調整が108円03銭でとどまっており、
下値しっかり感も。
とはいえ高値買いには慎重。
米中通商協議はいったんの合意期待も詳細はまだ不透明。
押し目を丁寧に拾いたいところ。
デイトレは早めの買いも、見切りも早く。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《10/11 金曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  107.98  1.1005  118.83
高値  108.63  1.1063  120.00
安値  107.85  1.1001  118.73
終値  108.29  1.1042  119.71
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《10/11 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  21798.87 +246.89
DOW   26816.59 +319.92
S&P    2970.27 +32.14
Nasdaq  8057.04 +106.26
FTSE   7247.08 +60.72
DAX   12511.65 +347.45
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《10/11 金曜日の商品市場》
NY原油先物11月限(WTI)(終値)
1バレル=54.70(+1.15 +2.15%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1488.70(-12.20 -0.81%)
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《10/11 金曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
マネーストックM2(9月)8:50
結果 2.4%
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)

【シンガポール】
小売売上高(8月)14:00
結果 -1.3%
予想 0.0% 前回 2.6%(前月比)
結果 -4.1%
予想 -4.3% 前回 -1.8%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数・確報値(9月)15:00
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)
結果 1.2%
予想 1.2% 前回 1.2%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・確報値(9月)15:00
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
結果 0.9%
予想 0.9% 前回 0.9%(前年比)

【インド】
鉱工業生産指数(8月)21:00
結果 -1.1%
予想 1.7% 前回 4.6%(4.3%から修正)(前年比)

【カナダ】
雇用統計(9月)21:30
結果 5.37万人
予想 0.75万人 前回 8.11万人(雇用者数)
結果 5.5%
予想 5.7% 前回 5.7%(失業率)

【米国】
輸入物価指数(9月)21:30
結果 0.2%
予想 0.0% 前回 -0.2%(-0.5%から修正)(前月比)
結果 -1.6%
予想 -2.1% 前回 -1.8%(-2.0%から修正)(前年比)
  
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(10月)23:00
結果 96.0
予想 92.0 前回 93.2
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《10/11 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【米国】
*トランプ米大統領
中国は非常に素晴らしい。
我々は中国と合意できるか目にすることになる。

*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
追加利下げを支持する。

*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
イールド・カーブ・コントロールは興味深いアイデア。
貿易戦争の長期化は中立金利水準を一段と引き下げる可能性。
賃金の上昇は引き続きゆるやか。
FEDのフォワードガイダンスはタカ派的だった。
米国が最大雇用に達した証拠はない。
労働市場には、好ましい水準よりも多くのスラックがある。
10月FOMCではおそらく利下げが好ましい。

*トランプ大統領
中国とフェーズ1の合意に達した。
中国との合意は知財、農産物の購入、金融サービスを含む。

*米政府
きょうの合意にはファーウェイは含まれず。
12月の関税見送りは決定していない。

*ムニューシン米財務長官
中国人民銀行との協議は順調に進んでいる。
中国と為替の透明性で合意があった。
来週の関税引き上げ見送り。

*FRB
 FRBは10月15日から月600億ドル相当の財務省
証券(Tビル)の購入開始すると発表した。少なくとも来
年第2四半期まで継続するとしている。

*ローゼングレン・ボストン連銀総裁
米経済はリスクに直面。しかし、個人消費は力強い。
金融政策は既に緩和的。
成長の減速が具体化すれば、一層の緩和に戻る。
自身の見通しは追加緩和を想定していない。
追加の行動に出る前にFRBは辛抱強くいられる。

*カプラン・ダラス連銀総裁
米経済はまちまち。
米個人消費は力強く、今年は2%成長を見込んでいる。
世界経済の弱さの影響に懸念。
FRBはより深刻な減速回避を確信しようとしている。
バランスシートの決定は金融政策とは関連がない。
企業の借入は歴史的水準に高まっている。
ただ、システミックリスクとは考えていない。

【ユーロ圏】
*ルメール仏経済・財務相
航空補助金の問題について解決できないならば、米国に対して制裁を科す以外に選択肢はない。

*フランス政府
トルコに対する制裁について来週、EUが協議。

*トゥスクEU大統領
ジョンソン英首相は全員が納得する解決策を携えてくると約束していた。
英国は現実的かつ実践的な提案を携えてきていない。
本日中に提案がなければ、EU首脳会議でのチャンスは無いと発表するだろう。
昨日の英首相とアイルランド首相との会談で、合意できるシグナルを受け取った。
わずかなチャンスでも使うべきだ。

*ドラギECB総裁
より積極的な財政政策が、金融政策による調整の加速を可能にするだろう。

*バルニエEU首席交渉官
冷静に、われわれはバークレイ氏と建設的に話し合った。
ブレグジットは登山に例えられる、慎重さと決意が必要だ。

*EU報道官
バルニエEU首席交渉官はバークレイ英EU離脱相と建設的な協議を行った。
我々は合意に向けて作業している。
意志があれば、道は開かれるだろう(為せば成る)

*関係者 
バルニエEU首席交渉官、英離脱合意の法的文書作成を勧告。

*EU委員会
アイルランド国境における立場に変更は無い。

【英国】
*英政府筋
今朝、バークレイ英離脱担当相はバルニエ氏と建設的に話し合った。

【その他】
*エルドアン・トルコ大統領
今回の作戦は侵略ではない。
欧州が侵略と呼ぶならば、ドアを開けて360万人のシリア難民を欧州に送る。

*メキシコ中銀議事録(9月)
FRBを上回るペースでの利下げ、副総裁二人が低インフレの安定という命題の下で達成が可能と見解。
同副総裁は0.50%の利下げを主張していた。

*イラン海運最大手NITC
イラン船籍タンカーを攻撃したミサイルはおそらくサウジから飛来。
イランのタンカーを攻撃したミサイルはサウジからではない、と変更。

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《10/14 月曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.28  1.1044  119.57
高値  108.52  1.1051  119.76
安値  108.03  1.1013  119.19
終値  108.40  1.1027  119.53
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《10/14 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
前日終値 前日比
日経   休み
DOW   26787.36 -29.23
S&P    2966.15 -4.12
Nasdaq  8048.65 -8.39
FTSE   7213.45 -33.63
DAX   12486.56 -25.09
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《10/14 月曜日の商品市場》
NY原油・金 時間外取引
NY原油先物NOV月限(WTI)(NY時間17:35)
1バレル=53.48(休場)
NY金先物12月限(COMEX)(NY時間17:25)
1オンス=1497.20(休場)
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《10/14 月曜日に発表された主な経済指標》

【シンガポール】
実質GDP(速報値)(2019年第3四半期)09:00
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 0.1%(前年比)
結果 0.6%
予想 1.2% 前回 -2.7%(-3.3%から修正)(前期比)

【中国】
貿易収支(9月)11:58
結果 2,752億元
予想 2,538億元 前回 2,393億元(2,396億元から修正)(貿易収支)

中国貿易収支・ドル建てベース(9月)11:58
結果 396.5億ドル
予想 347.5億ドル 前回 347.8億ドル(348.4億ドルから修正)
結果 -8.5%
予想 -6.0% 前回 -5.6%(輸入・前年比)
結果 -3.2%
予想 -2.8% 前回 -1.0%(輸出・前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ卸売物価指数(9月)15:00
結果 -1.9%
予想 N/A 前回 -1.1%(前年比)
結果 -0.4%
予想 N/A 前回 -0.8%(前月比)

【インド】
卸売物価指数(9月)15:30
結果 0.33%
予想 0.84% 前回 1.17%(1.08%から修正)(前年比)

【ユーロ圏】
鉱工業生産指数(8月)18:00
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 -0.4%(前月比)
結果 -2.8%
予想 -2.5% 前回 -2.1%(-2.0%から修正)(前年比)

【米国】
NY連銀製造業景気指数(10月)01:30(前倒し発表)
結果 4.0
予想 0.0 前回 2.0

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《10/14 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*デギンドスECB副総裁
中銀の見通しにはハード・ブレグジットのシナリオは含まれていない。
最近の米中通商協議の進展は良いニュースだ。
ユーロ圏の銀行の低収益性が脆弱性の主な要因。

*独経済省
経済データはトレンドの転換を示していない。
独経済は世界経済の弱さが重石となっている。
明確なリセッションは予想していない。
サービスや建設部門の成長が製造業の落ち込みをカバーしている。
失業の減少は驚き。

【中国】
*中国
米国との「フェイズ1」合意署名の前にさらなる交渉を希望。

【英国】
*英首相報道官
EUとの話し合いは引き続き建設的だが、依然成すべきこと多くある。
週末を通してDUPと協議した、週明けも続くだろう。

*英女王スピーチ
英政府の最優先課題は、10月31日の英国のEU離脱を確実にすること。
英政府はEUとの新たなパートナーシップ構築に注力。
英政府は新たな移民法を導入、自由な移動は終了。
金融サービスや法務部門のために、確実性、安定性、新たな機会を提供。
英政府の新経済プランは責任ある財政計画に支えられたもの。

*カンリフ英中銀副総裁
低水準の金利は、構造的なトレンドとなっている。
追加利上げは限定的かつ段階的に。
離脱延期の場合、不透明感は続くだろう。
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《本日予定されている主な経済指標》

【中国】
消費者物価指数(9月)10:30
予想 2.9% 前回 2.8%(前年比)

生産者物価指数(9月)10:30
予想 -1.2% 前回 -0.8%(前年比)

【日本】
鉱工業生産・確報値(8月)13:30
予想 N/A 前回 -1.2%(前月比)
予想 N/A 前回 -4.7%(前年比)

設備稼働率(8月)13:30
予想 N/A 前回 1.1%(前月比)

第3次産業活動指数(8月)13:30
予想 0.6% 前回 0.1%(前月比)

【トルコ】
失業率(7月)16:00
予想 N/A 前回 13.0%

【英国】
失業率(9月)17:30
予想 N/A 前回 3.3%

ILO失業率(8月)17:30
予想 3.8% 前回 3.8%(3カ月)

【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(10月)18:00
予想 -25.0 前回 -22.5

【NZ】
消費者物価指数(第3四半期)16日6:45
予想 0.6% 前回 0.6%(前期比)

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山岡和雅

山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、MINKABU PRESS 外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中