EU離脱関連にらみの展開

EU離脱関連にらみの展開

ドル円はリスク警戒感からやや頭が重い

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【東京市場】やや慎重姿勢

 ドル円は若干慎重姿勢が目立ち頭の重い展開。
ブレグジット関連の状況を意識する展開。
中国GDPは弱めの数字も材料視されず。
ある程度は想定内か。

【ロンドン市場】もみ合い

 週末の採決を意識してポンドはもみ合い。
ロンドン市場では買いが目立つ展開で合意への期待感も。
円滑な離脱であれば利上げが検討対象との英中銀副総裁発言なども支えに。
ドル円は狭いレンジでもみ合い。

【NY市場】頭の重い展開

 19日のNY市場でドル円は頭の重い展開となった。ロンドン市場でリスク選好の動きなどから108円70銭台を付けたドル円は、週末を前にした調整の動きもあって、NY午後には108円39銭を付ける動きに。
 19日の英下院で行われるEU離脱修正案の採決動向が依然不透明で、ぎりぎりの攻防を続けていることに対する警戒感や、米中通商問題がもう一段紆余曲折ありそうな中で、週末の政治リスクなどが意識され、ドル買い円売りポジションの調整が強まった格好。

 ユーロドルが1.1170台を付けるなど、ユーロ買いドル売りの動きも。ユーロに関しては前回9月に行った包括的金融緩和に対する反対意見が広がる中で、来週のECB理事会をにらんだユーロ買いに。

 ポンドはカーニー英中銀総裁がEU離脱修正案についてジョンソン政権とEUとが合意したことについて、グッドニュースを肯定したことなどが好感され、もう一段の上昇に。態度を表明していない無党派議員への追い風という期待も。

【本日の見通し】リスク警戒感

 フォークランド紛争以来37年ぶりに週末に議会が開かれた英下院。
開催の目的であったEU離脱の採決を前に修正案が可決されたことで
EU離脱の採決は行われず、今日もしくは明日に持ち越しとなった。

 この状況を受けてポンドは急落、ドル円もやや頭の重い展開に。

 今日はあまりに不透明な状況を警戒してやや頭の重い展開が続きそう。
ドル円は108円台前半を中心にした推移か。
英国のEU離脱関連の状況を注視しながらの展開となりそう。

【本日の戦略】押し目買い

 リスク警戒の動きで頭の重い展開に。
もっとも、突っ込んだ売りが出る局面には見えない。
ドル円に関しては米中関係の改善期待が支えに。
108円ちょうど近く破壊の流れか?
107円80銭割れでは売り。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《10/18 金曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.66  1.1125  120.90
高値  108.72  1.1172  121.13
安値  108.39  1.1115  120.68
終値  108.45  1.1167  121.07

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《10/18 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  22492.68 +40.82
DOW   26770.20 -255.68
S&P    2986.20 -11.75
Nasdaq  8089.54 -67.31
FTSE   7150.57 -31.75
DAX   12633.60 -21.35

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《10/18 金曜日の商品市場》
NY原油先物11月限(WTI)(終値)
1バレル=53.78(-0.15 -0.28%)
ブレント先物DEC月限(ICE)(終値)
1バレル=59.42(-0.49 -0.82%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1494.10(-4.20 -0.28%)

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《10/18 金曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
全国消費者物価指数(9月)8:30
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.3%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.5%(生鮮食料品除くコア・前年比)

【中国】
実質GDP(第3四半期)11:00
結果 6.0%
予想 6.1% 前回 6.2%(前年比)

鉱工業生産指数(9月)11:00
結果 5.8%
予想 4.9% 前回 4.4%(前年比)
結果 5.6%
予想 5.5% 前回 5.6%(年初来・前年比)

小売売上高(9月)11:00
結果 7.8%
予想 7.8% 前回 7.5%(前年比)
結果 8.2%
予想 8.1% 前回 8.2%(年初来・前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(8月)17:00
結果 270億ユーロ
予想 N/A 前回 220億ユーロ(205億ユーロから修正)(季調済)

【香港】
失業率(9月)17:30
結果 2.9%
予想 3.0% 前回 2.9%

【米国】
景気先行指数(9月)23:00
結果 -0.1%
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)

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《10/18 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*麻生財務相
世界経済は来年に向けて緩やかな回復が続く認識
米中貿易を巡る緊張や英国のEU離脱に関しては足元で進展が見られる
米中も緊張が和らいできているが、何が起きるかわからないので注意深く見ていかないといけない
リーマンショックの時ほどの緊張感が今あるわけではない
日本経済は内需を中心に緩やかな回復が継続
消費増税の経済への影響を十分乗り越える対策を政府は行っている

*雨宮日銀副総裁
経済・物価の中心見通し、海外動向中心に下振れリスク大きい
米中貿易摩擦の激化、ひとまず回避されたがなお予断許さない
物価モメンタムは、より注意必要な情勢になりつつある
さまざまなリスクを点検し、予断持たず適切な政策運営行う
(全国信用組合大会で)

*内閣府月例経済報告 総括判断を下方修正
景気は輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している
(前半部分の、景気は輸出を中心に弱さが続いているものの、から変更)

*黒田日銀総裁
日本での追加緩和は可能。
長期的な緩和の副作用は注意深く検証。
金融バブルリスクは日本では緊急なものとはなっていない。

【米国】
*トランプ米政権、75億ドル相当のEUからの輸入品に対する報復関税を発動した。

*カプラン・ダラス連銀総裁
世界経済成長の減速は貿易の緊張によるもの。
米国は世界成長減速の影響を免れないだろう。
2019年成長は2%近辺、2020年は1.75%近辺に。
自身は7月と9月の利下げを強く支持した。
金融政策は構造改革に置き換えることできない。
FEDの行動は限定的、緩やか、抑制的であるべき。

*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
米経済は好悪入り混じったシグナル。
個人消費は堅調も、企業はやや神経質に。
世界経済の減速が雇用増の鈍化に。
金融政策は幾分緩和的であるべき。

*クラリダFRB副総裁
米国の経済状況は良い、基本的な見通しは好調。
依然として顕著なリスクが存在、
設備投資は特に鈍化、世界経済の成長は低下を記録
世界的なディスインフレ圧力は米国の物価見通しに雲をかける
各会合で経済状況、リスクなどを確認 

【ユーロ圏】
*ルメール仏経済相
米国が報復関税発動なら欧州も対抗する用意がある。

*コベニー・アイルランド外相
合意が拒否された場合、アイルランドは離脱延期を強く支持する。

*メルケル独首相 
英議会が否決なら離脱延期は不可避。
(英紙ガーディアン)

*ホルツマン・オーストリア中銀総裁
マイナス金利は経済学および社会学的に極めて良いものだとは言えない。
ECBはあらゆる政策手段を用意している。
マイナス金利による域内の金融機関に悪影響。
年金機構や保険業界には影響を排除する手段なく、長期間続ける政策ではない。
ECBの現行のインフレターゲット(2%に限りなく近い水準)は、長らく達成できていない。
達成にはかなりの流動性供給が必要で影響もある。ターゲットを引き下げる必要。

*ショルツ独財務相
ラガルド次期ECB総裁は、合意形成を追求して良い仕事をしてくれるだろう。
英国とEUの離脱合意は重要な進歩だ、土曜日の英議会が承認すること望む。
離脱合意は欧州の経済成長に資するだろう。
EU当局者は米国との通商合意に向けて努力している。
EU製品に対する米国の関税措置がエスカレートしないよう望む。
フェイスブックの「リブラ」について極めて懐疑的、通貨は国家の責任に基づくべき。

*マクロン仏大統領 
英国の議会否決でも、新たな離脱延期認められるべきでない。

*ラガルド次期ECB総裁
EU首脳会議がラガルド氏を11月1日からの次期総裁に正式決定。

【豪州】
*ロウ豪中銀総裁
豪中銀はマイナス金利や量的緩和について憶測で述べることはしない。
マイナス金利の可能性は非常に低い。

【英国】
*ラムズデン英中銀副総裁
国内のインフレ圧力が増大しつつある。
円滑なEU離脱なら利上げが検討の対象になる。
離脱案採決後の現地20日夜(日本時間21日早朝)にアジア外為市場を注視。

*カーニー英中銀総裁
ジョンソン首相がEUと合意したこと、グッドニュース
貿易戦争は世界の信用に対するインパクト。
各国中銀の大きなショックに対する柔軟性が失われている。

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《本日予定されている主な経済指標》

【英国】
ライトムーブ住宅価格(10月)8:01
予想 N/A 前回 -0.2%(前月比)
予想 N/A 前回 0.2%(前年比)

【日本】
通関ベース貿易収支(9月)8:50
予想 120億円 前回 -1435億円(-1363億円から修正)
予想 -1732億円 前回 -1308億円(季調済)

全産業活動指数(8月)13:30
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)

【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(9月)15:00
予想 N/A 前回 -0.5%(前月比)
予想 N/A 前回 0.3%(前年比)

山岡和雅

山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、MINKABU PRESS 外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中