調整の動きも、値幅は限定的

調整の動きも、値幅は限定的

米中第一弾合意の調印、12月に延期観測の報道も

-☆-★-☆-★-☆-★-☆-

【東京市場】大台維持

  ドル円は109円台前半での推移。株高の動きが一服し、日経平均が一時マイナスに転じる中、昨日109円20銭台まで上昇したドル円はやや頭の重い展開。109円10銭台の朝の取引から109円01銭まで値を落とす格好となった。もっとも、109円01銭を安値に、大台を何とか維持。日経平均がプラス圏を回復するなど株安の動きが収まったこともあり、その後も109円00銭台での推移となった。
 下値しっかり感が広がっているものの、上値を積極的に買い上げるだけの勢いは見られず。

 朝方の雇用統計が弱めに出たNZドルは、0.6390近辺から0.6365まで値を落とし、少し戻す展開。東京市場では朝の振幅の中での動きに終始。今月の利下げ見通しが強まったこともあり、やや頭が重く、午後は0.6370前後での推移に。

【ロンドン市場】一時108.91円

 ドル円の頭が重く一時108.91円近辺と109円を割り込む動きに。
目立った材料が出たわけではなく、株高の過熱感警戒からの調整売りなどが重石。
欧州非製造業PMIは好結果も流れは変わらず。

 売りが目立っていたユーロドルは1.1070台から1.1090台まで上昇も1.11を回復しきれず。

【NY市場】米中第一弾合意調印12月に延期との報道

 ドル円は一時108円80銭台まで下落。
ロンドン市場で108円台に落とした後大台を回復する展開も
米中第一弾合意の調印が条件・場所の調整で難航し、12月に延期との報道が流れ
警戒感が少し広がった。
もっともその後109円台を回復するなど動きは限定的に。

 1.11を回復しきれなかったユーロドルは1.1065近辺まで値を落とした。
議会を解散し12月の総選挙へ向けてのムードが広がったポンドは対ドル・対円だけでなく対ユーロでも軟調。
明日のMPCで利下げ主張のメンバーが出るのではとの思惑が重石に。

【本日の見通し】ドル円は基本堅調

 109円台でのドル買い円売りには慎重姿勢が見られるが、
下がったところでは買いが出ており、ドル円は基本的に堅調な地合い。
米中第一弾合意の延長報道は警戒感を誘っているが
合意自体への期待感は継続。
12月の利下げ見通しの後退も支えとなっており、上方向の流れが続くか。

 今日のスーパーサーズデーは政策金利の据え置きで一致しているが
メンバーの中から利下げ主張が出る可能性。
前回(8月)の四半期インフレ報告では、
今年と来年の成長見通しが引き下げられ
物価見通しは1年先から3年先にかけて引き上げた。
物価見通しのさらなる引き下げなどが見られると
来年にかけての利下げ期待が広がる形でポンド売りに。
長引くブレグジット問題の悪影響が懸念されるところ。

【本日の戦略】押し目買い

 押し目買いの流れ。ドル円は108円台での買い場を探りたいところ。
調整が強まり108円台半ば割れを付けるようだといったんストップも。
目先のターゲットは109円20銭台で、デイトレは回転も意識。
109円30銭超えで新たな動きも。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/6 水曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.16  1.1075  120.88
高値  109.18  1.1093  120.92
安値  108.82  1.1065  120.48
終値  108.98  1.1066  120.60
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/6 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23303.82 +51.83
DOW   27492.56 -0.07
S&P    3076.78 +2.16
Nasdaq  8410.63 -24.05
FTSE   7396.65 +8.57
DAX   13179.89 +31.39
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/6 水曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=56.35(-0.88 -1.54%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1493.10(+9.40 +0.63%)
–+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《11/6 水曜日に発表された主な経済指標》

【ユーロ圏】
ドイツ製造業受注(9月)16:00
結果 1.3%
予想 0.1% 前回 -0.4%(-0.6%から修正)(前月比)
結果 -5.4%
予想 -6.3% 前回 -6.5%(-6.7%から修正)(前年比)

ドイツ非製造業PMI・確報値(10月)17:55
結果 51.6
予想 51.2 前回 51.2

ユーロ圏非製造業PMI・確報値(10月)18:00
結果 52.2
予想 51.8 前回 51.8

ユーロ圏小売売上高(9月)19:00
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 0.6%(0.3%から修正)(前月比)
結果 3.1%
予想 2.4% 前回 2.7%(2.1%から修正)(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(10/26 – 11/01)21:00
結果 -0.1%
予想 N/A 前回 0.6%(前週比)

米週間石油在庫統計(バレル・前週比)7日0:30 
原油   +792.9万(4億4678万)
ガソリン -282.8万(2億1723万)
留出油  -62.2万(1億1913万)
(クッシング地区)
原油   +171.4万(4775万)
*()は在庫総量

【カナダ】
Ivey購買担当者景況感指数(10月)00:00
結果 48.2
予想 N/A 前回 48.7
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《11/6 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*日銀議事録(9月18-19日開催分)
執行部報告
金融・為替市場動向
短国レート(3か月物)は、国内外の投資家による需要増加から幾分低下し、最近では、-0.1%台半ばとなっている
海外金融情勢
海外経済は、減速の動きが続いているが、総じてみれば緩やかに成長
国内金融経済情勢
実体経済
日本の景気は、輸出・生産や企業マインド面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、基調としては緩やかに拡大している。先行きについては、当面、海外経済の減速の影響を受けるものの、基調としては緩やかな拡大を続けるとみられる。
金融環境
きわめて緩和した状態
委員会の検討
経済情勢
多くの委員 このところ市場は幾分落ち着きを取り戻しつつあるが、米中間の貿易摩擦の展開など、先行きの不透明感が強い状況に変化は無く、決して楽観視はできない
何人かの委員 為替相場が一定のレンジ圏内で推移している背景には、各国とも緩和的な金融環境が維持されていることや、わが国の物価情勢がデフレではない状況となっていることなどがある
委員が共有 海外経済は減速の動きが続いているが、総じてみれば緩やかに成長しているとの認識
日本の景気
委員が共有 輸出・生産や企業マインド面に海外経済の減速の影響がみられるものの、所得から支出への前向きの循環メカニズムが働くもとで、基調としては緩やかに拡大
多くの委員 内需は堅調であり、所得から支出への前向きの循環が働くという景気拡大の基本的なメカニズムは維持
景気の先行き
委員が共有 当面、海外経済の減速の影響を受けるものの、基調としては緩やかな拡大を続けるとの見方
物価
委員が共有 消費者物価の前年比は、プラスで推移しているが、景気の拡大や労働需給の引き締まりに比べると、弱めの動きが続いているとの認識
金融環境
委員が共有 日本の金融環境はきわめて緩和した状態にあるとの認識
金融政策の基本的な運営スタンス
多くの委員 現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが適切であるとの認識
一人の委員 物価安定の目標に向けたモメンタムは既に損なわれており、先制的に追加緩和措置を講じる必要がある
金融政策運営上の留意点
一人の委員 長短金利・量・質のすべての面で日本銀行の金融政策に手詰まりはなく、あらゆる可能性が常時存在していることを強調する情報発信を行うことが重要
別の委員  国内外でこれまでに取られた非伝統的政策手段の教訓を踏まえると、その有用性について広く発信することが重要
何人かの委員 低金利環境が長期化するもとでも、金融機関の財務は健全であり、金融仲介機能も維持されているが、先行き、収益性が更に低下していく可能性や、過度な
リスクをとる動きが拡がる可能性について多面的に点検していく必要があるとの認識

【中国】
*中国の韓副首相と林鄭(キャリー・ラム)香港行政長官が会談
中央政府は香港政府を引き続き支持
(香港親中派の何立法議員の襲撃事件を受けて)香港での暴力行為は容認できない。
香港政府の基本任務は秩序の回復

【その他】
*IMF
2019年ユーロ圏成長見通しを1.3%から1.2%に引き下げ。
2020年と2021年はいずれも1.5%から1.4%に引き下げ。

2019年ドイツ成長見通しを0.8%から0.5%に引き下げ。
2020年は1.7%から1.2%に引き下げ。

英国の成長見通し、2019年は1.2%に、2018年の1.4%から減速。
秩序立ったブレグジットの場合は、2020年見通しは1.4%に回復。

2019年のユーロ圏インフレ見通し1.3%から1.2%に引き下げ。
2020年は1.6%から1.4%に引き下げ。
2021年は1.7%から1.5%に引き下げ。
ユーロ圏製造業の危機のリスクはサービス業にも広がる可能性。

【米国】
*エバンス・シカゴ連銀総裁
FEDは3度の利下げで緩和的な政策を構築した。
米金融政策はわずかな緩和姿勢へと変化した。
米金融政策はおそらく中立状態からそれほど乖離してはいない。
中立的なFF金利水準は2%前後となろう。
FEDは2%のインフレ目標を達成する必要、2%は上限ではない。
2%インフレ目標におけるシンメトリーの意味を明確にすること重要。
個人的には2.5%のインフレを容認できる。
現在の米経済の環境ではインフレを起こすことは極めて困難。
バランスシート拡大はQEではない、流動性供給しているだけ。
米国ではマイナス金利が十分に有効だとは考えていない。

*ウィリアムズNY連銀総裁
3.5%の失業率は過度なインフレを引き起こさない。
インフレは2%目標付近で抑制されている。
前年からの雇用の伸び鈍化は懸念ではない。
現在の金融政策は緩やかに緩和的。
不況時は利下げや資産購入を実施したい。
財政政策と金融政策が整合していれば素晴らしい。
雇用は力強い。しかし、経済の一部は脆弱。
第3四半期の生産性は緩やかなトレンドを示している。
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【豪州】
貿易収支(9月)9:30
予想 50.50億豪ドル 前回 59.26億豪ドル

【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産(9月)16:00
予想 -0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 -4.3% 前回 -4.0%(前年比)

【南アフリカ】
SACCI景況感指数(10月)18:30
予想 92.0 前回 92.4

製造業生産高(9月)20:00
予想 -0.2% 前回 1.3%(前月比)

【英国】
英中銀政策金利 21:00
予想 0.75% 現行 0.75%

【米国】
新規失業保険申請件数(2日までの週)22:30
予想 21.5万件 前回 21.8万件

山岡和雅

山岡和雅

1992年チェースマンハッタン銀行入行。1994年ロイヤルバンクオブスコットランド銀行(旧ナショナルウェストミンスター銀行)移籍。10年以上インターバンクディーラーとして活躍した後にGCIグループに参画。2016年3月よりみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)グループに入り、現在、MINKABU PRESS 外国為替情報担当編集長。(社)日本証券アナリスト協会検定会員 主な著書に「初めての人のFX 基礎知識&儲けのルール」すばる舎、「夜17分で、毎日1万円儲けるFX」明日香ビジネスなど メールマガジン「外国為替ディーラーの心の中」( https://www.mag2.com/m/0000094647.html )を毎営業日朝に好評配信中