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今週はFed高官発言、FOMC議事録に注目

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先週は世界的に株価が上昇し、ゴルディロック相場が継続した。
特に米国株はダウ、SP、ナスダックと3指数そろって市場最高値を更新し株は堅調に推移した。

7月29日の日銀の追加緩和、その後の米GDPの数字を受けてドルは急落した。一時100円中盤まで下落したドル円(USD/JPY)は、5日発表された米雇用統計は予想を上回る強い数字になりドル円は102円台中盤に反発した。結局ドル円はこの間100.50~102.50のレンジで推移し、方向感が見られなかった。

29日の米4~6月期GDPは前期比1.2%となり予想の2.6%を下回った。
8月1日の7月製造業ISMは52.6と予想の53を下回った。
8月3日の7月米非製造業ISMは55.5と予想の56を下回った。
8月9日の4~6月期米非農業部門生産性は-0.5%と予想の0.4%を下回った。
8月12日の7月米小売売上高は0%と予想の+0.4%を下回った。

最近の数字は、米雇用統計を除いて米国指標は弱い数字が続いた。

この間米10年債利回りは1.57%→1.45%→1.54%と推移し12日は1.51%付近で終了した。米国の経済指標を受けて米10年債利回りは1.5%をはさみ、ドル円は100.50~102.50のレンジで推移した。

結局米国の米国指標が出るたびに利上げ時期予想が変動して米国債とドル円を上下させたが、マーケットは確信が持てない中でレンジの動きになっている。米国指標は雇用統計を除いて弱い数字が多かったことで、米国債利回りも、ドル円も上値が抑えられたレンジでの推移になった。

CMEのFEDWATCH(短期金融市場から予想する米国の利上げ織込み度)は12日の時点で12月の利上げ織込み度が44.9%、2017年3月の利上げ織込み度が51.7%となり今年の利上げ予想はそれほど高くない。

このため株式市場は米国の利上げ時期がおそくなるとの期待からゴルディロックとなり米国株は市場最高値を更新した。日経平均も強い米国株と日銀のETF買い入れという好需給をうけて4%ほどの上昇となった。

また9月のOPECの非公式会合で生産調整に関して協議される可能性との報道もあり、WTIは週間で6%ほど上昇し(41.99→44.49$)、原油価格の上昇が株式市場をサポートした一因になった。

夏枯れ相場気味で閑散としたマーケットだが、来週は以下のFED要人の講演が予定されている。

16日にロックハート・アトランタ連銀総裁(投票権無し)講演
17日にFOMC議事録、ブラード・セントルイス連銀総裁(投票権あり)講演
18日にウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁(投票権無し)講演

引き続き各連銀総裁の発言、またFOMCの議事録で米国の利上げ時期の予想がぶれて相場が上下する可能性が高い。26日のジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演までは米指標とFed高官の発言、FOMC議事録を睨みながら100~103円のレンジが継続するものと思われる。

YEN蔵|ADVANCE CEO

YEN蔵

シティバンク、スタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。独立し現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 為替を中心に株式、債券、商品と幅広くマーケットをカバーして分かりやすい解説を行っている。