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FOMC議事録は肩透かし

【著者】

18日早朝に発表されたFOMC議事録は、結局どっちつかずの内容で相場の方向を現すヒントにはならなかった。
緩和政策解除に向けてさらに歩みを進めることを正当化すると利上げをにおわす一方で、雇用ペースの減速は、近い将来の利上げを反対する理由となるという意見もあった。

結論としては、利上げ前にさらなる経済指標を見極める必要があるとし、今後も経済指標や、Fed高官の発言に注目する相場が続きそうだ。

唯一目を引いたのは、やはりFOMC内で意見が割れている様子が見られたことだった。
それではなぜ議事緑発表後に米長期金利は低下して(米10年債利回りは前日の1.576%から1.5491%に低下)ドルが売られたのだろうか。
やはり前日にダドリーNY連銀総裁のコメントなどタカ派ナコメントがでてきてドルが買い戻されていたため、FOMC議事録に変化が無くタカ派的な内容でなかったということがドル売りに反応したのではないだろうか。

そもそも前回のFOMCは7月26~27日に開催され、8月5日に発表された強い米雇用統計の結果も反映されていなかった。材料とすれば今週のFed高官のコメントのほうが旬な材料といえよう。

ただダドリーNY連銀総裁は、どちらかというとウォール・ストリートよりという立場で、一部のウォール・ストリート勢は利上げを望んでいるという観測もあり、ここらへんは発言を割り引いて聞く必要もありそうだ。

やはり8月25~27日のジャクソンホールでのシンポジウムにおけるイエレンFRB議長のコメント(26日)が重要な意味を持ってくるだろう。

ここまでの流れを見ているとイエレン議長は利上げは米国の指標次第としており、どちらかというと利上げを先延ばししたい様に思われる。(利上げの前倒しという発言は出てきていない)従来の方針を貫くとすればタカ派な発言はでてこないように思われるのだが。
やはりドルは弱い動きが続いている。ドル円は100円を割って急落はしないが上値は重く102~103まで戻る気もしない。来週までは98.50~101.50のレンジなのではないだろうか。

ユーロは6月以来の高値、ニュージーランドも戻り高値圏、ポンドも連騰している。
ドル円以外でもドル売りが広まっており、こちらも面白い動きになりそうだ。

YEN蔵|ADVANCE CEO

YEN蔵

シティバンク、スタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。独立し現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 為替を中心に株式、債券、商品と幅広くマーケットをカバーして分かりやすい解説を行っている。